2016年12月26日月曜日

38、パピ、どこ?

 クリスマスも終わり、今年も残りわずか。文鳥たちの数は変化なく、まあまあ平和な1年だったけど、みんなそれぞれ歳をとって、最年長のパピなどは鳥かごから出たまま姿が見えなくなったりする。前にも書いたように、パピは飛び方がたよりない。うまく鳥かごに戻れず、どこかに消えてしまたりする。物陰に落ちて出られないこともあり、とくに夕方、薄暗くなったときなど、目も悪くなっているせいか、注意が必要だ。部屋の照明を早めに点けるようにしている。
 鳥かごに戻っているパピを見て安心していると、いつのまにか、いなくなっていたりする。ユウがなかなか戻ってこないからまた鳥かごから出たのだろうが、そうなるともう鳥かごに戻れなかったりして大変。身の程知らずだと思ってしまうのは、あとふた月足らずで8歳の老人になるからだ。なるべく静かにしていてほしいけど、パピもみんなといっしょに飛んだりしたいのだろう。
 いま、メグとランのところには卵が3つあるけれど、こちらも遊びに夢中だから、真面目に温めていない。この前など、ミーが代わりにツボ巣に入ってランの卵を抱いていた。この日は、そこにランが戻ってきたので、ミーとランがしばらく同じ鳥かごにいて、メグがなかなか鳥かごに戻らないので、夫がそのまま入口を閉めてしまった。メグはけっきょくミーの鳥かごに入ることになって、そのまま就寝になりそうだった。
 ところが、そのうちにランが暴れ出したため、夫が2つの鳥かごをあけると、それぞれ元のサヤに納まったものの、相変わらずこの3羽はややこしい。じつは夫はメグに腹を立てている。最近またメグが白文鳥のトビを追いかけだしたのだ。
 トビといっしょになったスーは、メグからトビを守るのに忙しく、おちおち遊んでもいられないようす。手のひらの水浴びをしなくなった。代わりにチーが、マイとルミが浴びたあとで長々と水浴している。
 メグには困ったものだけど、スーとトビのところにも卵が2つあるようだ。こちらもあまり真剣に温めているようではないから、ヒナの生まれる期待は薄いけれど、来年にはわかるだろう。

今年もお読みくださってありがとうございました。どうぞみなさま良いお年をお迎えください。

2016年12月19日月曜日

37、文鳥さん、平和だね

 とりたてて書くことのないときは平和ってことで、文鳥たちにとってはいいことだろう。とにかく彼らは、あまり変化を好まない。それに仲間もいるから退屈しそうもない。
 朝になって布が外され、明るくなると起きて、えさを食べる。おなかが満ちたら、ほかの鳥かごに向かって鳴き合ったりして、居眠りして、水浴びをして、放鳥してもらうときを待つ。そして鳥かごから出て、みんなと遊んで、ときには場所取りのケンカをして、巻き上げカーテンに潜れたら、ハンモックで昼寝して、場所取りに敗れたら、額の上やカーテンレールの上など高いところに止まって昼寝をして、おなかがすいたらまた鳥かごのえさを食べて、ときにはブランコをゆすって鈴を鳴らして、歌をうたって、そんなことのくり返しだけれど、文鳥さんには、きっとそれが望ましい日々なのだろう。
 夕方には鳥かごにもどって、えさを食べ、なかには水飲み容器で水浴びをするものもいて、テレビの音に耳を立てる。そして気象予報の音楽を待つ。そのときチャンネルが違っているとわかるようで、なんとなく落ち着かない。4月から気象予報の音楽が変わってしまい、以前のように鮮明な音でなくなったから、ときどき間違って早くから声を立てるものもいる。それでも、「違った」とわかるようで、正しい時刻に音楽が聞こえると、うれしそうにさえずって、鳥かごに布をかけてもらう。こうして1日が終わるのだけど、このあと電気を消すとみんな静かになるから、このままちゃんと眠りにつくのだろう。
 どんな夢を見るのかわからないけど、たまに声を出すから、彼らも夢を見るようだ。あしたもまた、平和であってほしい。みんなケガや病気をしないようにと祈るばかり。

2016年12月12日月曜日

36、古いカップル、新しいカップル

 きょうはシナモン文鳥のルミの6歳の誕生日。白文鳥のマイと結婚して5年になるけど、まだ卵がかえったことはない。それでもとても仲の良いカップルで、手のひらの水浴びは毎日、一緒に浴びている。マイはパピとフーの間に生まれた第一子、ルミはチーとピポの間に生まれたやはり最初の子だから、本当はここに子どもが生まれれば理想的だった。けれどもマイの足の指が内側に丸まっているせいか知らないが、子どもは生まれなかった。
 もっとも、子どもは育ってしまえば親に対しても威張っているから、いなくても何の不都合もなさそうだ。
 最近できた白文鳥同士のカップルのスーとトビも仲が良いけれど、これまでトビと一緒に暮らしていた姉妹・桜文鳥のユウの心は複雑だ。トビはスーともユウとも遊んでいるものの、ユウとスーがぶつかると、夫のスーのほうについていて、スーを攻撃しようとするユウに向かっていくこともある。こうして夫婦はますます仲良くなっていくのだろう。
 そう考えると、ミーはいまだに相手がいないから気の毒だけれど、ランがまた卵を4つ産んだから、うまくかえればと思う。


2016年12月5日月曜日

35、産卵の季節

 12月3日は桜文鳥のチビの命日だった。チビは1歳を過ぎると卵を産み、3羽の子どもを育てたのに、1歳9か月で死んでしまった。クリとの間に設けた3羽はいまも元気に飛び回っていて、メスのクリーム文鳥のランが今回3つ卵を産んだ。
 最初に産んだ1つは、夫がツボ巣の掃除のとき、気づかずに落としてしまった。外観は何ともないので拾ってツボ巣にもどしておいたというけど、その卵は2日後に下に落ちていたから、ダメだったのだろう。
 それは仕方ないと思ったものの、残りの2つも、ランもメグもほとんど温めないまま、そのうちにツボ巣から落ちていた。孵らないことがわかって、自分たちで落としたのだろうが、先日の地震のことが頭をよぎる。もっとも、その後に大きな揺れはないから、それとは関係ないかもしれない。
 クリとココは仲が良いけど、ココの産む卵はあまりちゃんとしていないらしい。何といってもココはもう6歳半だから、産卵には無理な年齢なのかもしれない。
 トビとスーのところはヒナが生まれる可能性はあると思うが、いまのところ卵は見当たらない。
 ユウもトビと同じ4歳10か月だけど相手が老齢(7歳9か月)のパピなので、面白くなさそうだ。元の鳥かごにもどりたいようすだけど、そこにはもうスーがいて、トビとすっかり仲良くなっているからそうもいかない。フリーの若いオスはミーがいるものの、まだミーはランを追いかけていて、ユウのほうには向いていない。

      (写真右はスーとトビ、左奥はマイとルミ)
 

2016年11月28日月曜日

34.朝方の大きな揺れ

 若いクリーム文鳥のランが1週間ほど前から卵を3つ産んだ。そろそろ産卵の季節だが、22日には福島沖を震源とするマグニチュード7,4の地審があり、この辺も震度4の揺れが長く続いたから気にかかる。東日本大震災があった年には、だれも卵を産まなかった。あの大揺れの毎日を知っている文鳥は、パピ、チー、マイ、ココ、ルミの5羽だけで、ほかの7羽はその後に生まれたから、初めての経験かもしれない
 先日の地震が起きたのは早朝の6時ごろだったけれど、この日、パピは特別な場所にいた。前の晩に鳥かごに戻らなかったため、カーテンレールの上に止まって寝ていたのだ。
 その晩パピはいったん鳥かごに戻ったものの、同居人のユウがなかなか鳥かごに入らなかったので、また鳥かごから出てしまった。ところがユウはそのうちに鳥かごに入ったのに、パピは元々動きが不器用な上に老齢も加わって、スムーズに戻れない。そのまま高い場所で寝て、朝を迎えることになったわけだ。そして、まだ目覚めていないときに大揺れに襲われた。
 驚いたパピは、その場所からフラフラと飛んで、5メートルほど先の床に落ち、夫があわてて拾って鳥かごに戻したという。、
 とんだ災難だったが、パピの災難はそれにとどまらなかった。その2日後の夕方、どこかに消えてしまったのだ。
「あれ、パピがいないぞ」と夫が文鳥たちを鳥かごに戻すときにいいだした。
「さて、どこにもぐってしまったものか」と、また机の下に潜ったり、額の裏や鳥かごの間などを探すけれど、姿はなく呼んでも鳴き声はしない。
「おかしいわね」といいながら、あやさんが電話代の横のカーテンをめくると、ガラスに小鳥のようなシルエット。しかし、動かない。パピがカーテンを背にガラス越しの外の景色を眺めていた。
「パピったら、こんなところに!」
 カーテンをむくって手を出すと、パピが飛び出して、一件落着となったが、もうパピは年寄りなのだ。チーのように静かにしていてほしいと思うのだけど、けっこうモテテいるから何かと大変な目に合うのかもしれない。

2016年11月21日月曜日

33、チーにも変化が

 新しい文鳥たちのカップルができるなか、チーは変わらず独りぼっちで、好きなブランコに乗っている。いまでもピポを待っているのだろうか。とにかく、ほかのメス文鳥には目もくれなかった。
 これまでチーが関心を持ったメスは2羽だけ。一目ぼれで好きになったパピの妻のフー、それに自分の妻になったピポで、どちらも白文鳥だった。
 もうフーは亡くなり、頼りにしていたピポまでいなくなってしまってから1年になるのに、周りには関心がないのか、いつもさっさと鳥かごに戻っているから、このまま年老いてしまうのかと思われた。
 それが、ここ数日のことだけど、チーがときどき1つの鳥かごの上に乗って、中を覗き込んでいる。そこには、すっかり落ち着いてきたスーとトビの白文鳥カップルが入っていて、チーはトビに関心が出てきたようなのだ。
「いまさら、遅いんだよ」と、思うのだけど、トビはピポの子ども(チーの子でもある)だけあって、ピポの面影を残している。
 トビのところにスーが入るようになったのは、つい最近のことだから、これまでチーにだっていくらでもチャンスがあったはずなのに、まったく関心を示さなかった。ピポの一周忌がすんだからというわけでもないのだろうけど、いまようやくほかのメスに関心が出てきたらしい。
 でも、もう遅いんだ。マイペースのチーは、またしても「遅かりし由良之助」になってしまうのか。

2016年11月14日月曜日

32.文鳥さんのカップル

 

  上の写真は、すっかり仲良くなったクリーム文鳥のクリと桜文鳥のココ。

  去年チーの妻のピポがいなくなってからちょうど1年になる。どこかで元気に暮らしていればいいのだけど、あまり期待できない。
 ピポの失踪から半月後、クリの妻で桜文鳥のチビが死んでしまったから、フリーのオスが5話にもなった。
 7歳半を過ぎた1番年長のパピが一時は娘のココと一緒になったものの、いまココは若いクリに鞍替えしている。そしてパピのところにはやはり桜文鳥のユウが入っている。パピはフェミニストだからメスも近づきやすいのだろう。
 このクリとココ、パピとユウの新しいカップルに加えて、もう1つできつつあるのが白文鳥同士のカップル(下の写真)。
 姉のユウがパピのところに行ってしまったため独りになったトビのところに、若いスーが入ったのだ。少し前にはトビの鳥かごにスーが入ると、ユウに追い出されていたものの、トビはいやそうでもなかった。ユウがパピのところに入るようになったので、スーがトビの鳥かごで暮らせるようになった。もう、カップルが5つになったわけだけど、2羽のオスには相手がいない。1羽はミーで、相変わらずランを追いかけているけれど、もうメグがトビを追いかけなくなったから、ランとメグは結束が固いようで、ミーがランのそばでちょんちょんダンスをしたら、ランに上に載られていた。それでもミーは、満更でもなさそうだったから、ランはかなりミーに対して乱暴だ。
 チーはまだほかのメスを追いかけないから、もう1年も経ったのに、いまだに独りぼっちで、鳥かご内にいる時間が長い。

      (右の鳥かごにいるのがトビとスー。左はマイとルミ)
 
 

2016年11月8日火曜日

31、文鳥さんの事故

 文鳥も人間の子どものように幼いときは無鉄砲な動きをして、ピョーンと当てもなく飛んで行ってしまったりする。トビなどは台所のほうに勢いよく飛んで行ったまま消えてしまい、探したら電気釜の陰に落ちていた。ドレープカーテンとレースのカーテンの隙間に潜って出られなくなったのはミミだっただろうか。ミミはテレビ台の裏に隠れてしまったこともあった。クリは玄関に行ったままいなくなって、結局、カサ立ての中に落ちていた。バサバサというカサに当たる音がしたのでわかったものの、探すほうは気が気ではない。
 大人の文鳥でもどこかに潜り込んで出られなくなっていたことはけっこうある。たいてい何かにびっくりしてみんなで逃げるときにこんなことが起きる。パピなどは机の下の新聞紙を入れておく袋に入って出られなくなっていたし、メグも机の下のストーブを包んだプチプチに紛れ込んで出られず、見つけるまでが大変だった。少しでも声を出せばいいのだけれど、こういうときはパニックになって静かにしているのが彼らの習性のようだから、いないと気付いて探すほうも大変。無地に見つけるまで冷や汗ものだ。
 なにしろ卵を抱えて机の陰に落ちてしまったフーの例がある。早く救い出さないと危険なのだ。
 マイがいなくなったとき、大きな額の裏に落ちていた。上に載って、足をすべらしたようだけど、マイの足の指は内側にまるまっているから滑りやすい。その後、夫が額縁の上にパネルを付けたからその額の裏側に落ちることはないものの、小さな額はそういうわけにもいかないから、いなくなったらのぞいてみている。
 そのほか風呂場に紛れ込んで出られなかったり、ほずれ糸などに足がからまって動けなくなっていたりしたこともある。留守の間に逆さ吊りになってしまったら大変だから、放鳥したまま長時間家をあけたくない。
 いつも気を付けなければならないのが踏みつぶさないことで、彼らは一人前の人間のように床を歩き回る。しかも人の立っているそばにくるから、鳥かごの清掃などで放鳥しているときは特に注意が必要だ。
 先日、夫が鳥かごに布をかけるとき、
「マイが片目をつぶっている。どうしたのかな」といいだした。心配しながらそのまま朝を迎え、朝になったらちゃんと両目を開けていたので安心したが、12羽もいると、それだけ心配も多くなるから大変だ

2016年11月1日火曜日

30.オス文鳥7対メス5

   

 
 
  写真は左がクリの鳥かごで右の小さいほうがミーの鳥かご。クリとココはすっかり落ち着いた。ミーの鳥かごに入っているのはラン。まだメグがトビを追いかけているため、ついにミーの鳥かごに外泊した。クリとココに比べてそれほど仲がいいようには見えないから、ランのほうはいまのところ一時的なのだろう。
 そしてパピのところにはユウがときどききている。
 以前はメス文鳥のほうが多かったのに、いまはオスのほうが多いせいか、殺伐とした感じ。男女関係もいろいろで、ずっと安定しているのはマイとルミの夫婦だけ。、ややこしくなっている。
  (シナモン文鳥のミーとクリーム文鳥のラン)
  


 

  (シナモン文鳥のパピと桜文鳥のユウ)
  


2016年10月25日火曜日

29、文鳥さんの考え

 桜文鳥のココは、もうすっかりクリーム文鳥のクリのところに居ついている。そして、ココの父親のパピの鳥かごにときどき入っているのは、最近パピと仲良くなったやはり桜文鳥のユウだ。ユウはトビが寂しがるせいか、パピのところに泊まったり元の鳥かごでトビと朝を迎えたりと、2つの鳥かごを行ったり来たりしている。そんななか、夫がいった。
「あれ、これはユウじゃなくココか。パピの鳥かごに入ってえさを食べている」
 また、ややこしいことにならなければいいけどと、あやさんが心配していると、ココは間もなくパピの鳥かごを出てクリのところに戻った。
「ココはパピのところを自分の鳥かごみたいに思っているようだ」と夫がいったように、もうココの気持ちがパピに向くことはなさそうだけれど、どうも文鳥には自分のところのえさは大事にとっておきたいという考えがあるようだ。
 クリーム文鳥のメスのランも昨夜、久しぶりに兄弟文鳥のミーの鳥かごに入った。ひとつには夫の白文鳥のメグが自分の姉に当たるやはり白文鳥のトビをまた追いかけだしたこともあってだろうけど、ランはミーと一緒に鳥かごに入って、ひたすらえさを食べていた。そしておなかが満ちたころ、鳥かごから出せとばかりに暴れた。夫が鳥かごを開けて、ランは結局メグのところに戻ったものの、これではミーがあきらめるどころか、ますますランの気を引こうとするようになってしまう。困ったものだと思うと同時に、思い当たるのは、この時期、とくにメス文鳥はほかの鳥かごのえさを食べたりしている。産卵にいい季節を迎えておなかが空くので、なるべく自分の鳥かごのえさをとっておきたいと思うのだろうか。だからといって、毎日換えるえさがしっかり減っているわけでもないのだけれど。

2016年10月18日火曜日

28、クリーム文鳥ランの作戦

 白文鳥のメグとクリーム文鳥のランの夫婦は、最近ではすっかり仲良く暮らしているが、ランと一緒に生まれたシナモン文鳥のミーが、いまでもランに気があるようで、自分の鳥かごに戻らないでメグとランの鳥かごの上に乗ったりわきに止まったりして、ときどきいやがらせをしている。メグが怒って鳥かごの中から唸っていて、ミーのいやがらせは執拗だ。
 ミーは夕方になってもなかなか自分の鳥かごに戻らないから、次の日には放鳥してもらえなかったりもするけど、いっこうにランへのストーカー行為は治まらない。
 そんななか、またランがミーと一緒に鳥かごに入った。
「きょうはランがミーのところに入っているぞ」と夫がいうので、見るとランがミーの鳥かごのえさを食べていて、メグはまだ鳥かごに戻らずにいた。
「また、メグがトビに気を向けたのかしら」とあやさんが心配していると、夫が、
「そうか、わかった」といって、ミーの鳥かごから出たがっているランを出した。するとランはそのまま自分の鳥かごに行き、メグと一緒に入った。
「ケンカしたわけじゃないの?」
 不思議がるあやさんに夫がいう。
「ランは利口だな」
「どういうこと?」とあやさんにはよくわからない。夫の話では、ランがミーの鳥かごに入ったのは、いつまでも自分たちの鳥かごの周りでいやがらせをするミーを早く鳥かごに戻してしまうためで、それで自分がいったんミーのところに入ったというのだ。たしかにその後もメグとランは仲良くしているようだけど、それが本当なら、ランはなんと賢いのだろう。
 (写真はのぞき見をするミー)

2016年10月11日火曜日

27、文鳥パピの新しい相手

 父親のパピと若いオス文鳥のクリとの間を行き来していた桜文鳥のココだけど、ようやくクリのところに定着したようだ。
 パピは寂しそうだったものの、もうココを呼ばなくなったから、すっかりあきらめたらしい。
 そんなパピの鳥かごに、同じ桜文鳥のユウが2晩続けて泊まった。トビのほうは鳥かごにひとり残されたわけだけど、いつも一緒にいる2羽が別れて眠ることは珍しい。
 最初の朝は、布を外すとユウとトビが盛んに呼び合っていたものの、2日目には割合静かだったから、ユウはパピのところに落ち着く気になったのかもしれない。
 ところが3日目になると様相が変わった、パピの鳥かごにココが居座ってしまったのだ。ユウはいつまでも入れずにトビと飛び回っていた。そのうちに夫がパピのところからココを出したので、ココはクリのところに戻ったものの、結局、ユウは元通りにトビのいる自分の鳥かごに入り、パピはまたひとりぼっち。
「ココは欲張りだな」と夫がいい。あやさんはココを叱る。文鳥たちはよくほかの鳥かごに入ってえさを食べたりしているが、自分のものはなるべく減らさないでストックしておきたいようだ。ココはパピのところも自分用に押さえておきたかったのかもしれない。ココらしいといえばそうなのだけれど、せっかくユウがトビと離れてパピのところへ入ったというのに困ったものだ。
 次の日、みんなが鳥かごに戻ったとき、ユウはまたパピのところに入った。鳥かごに戻らずに遊んでいたのは、ひとりになりたくないトビ。それに若いオスのスーとミー。いつまでも遊んでいたものの、ミーは先日、鳥かごになかなか戻らなかったため翌日には放鳥してもらえなかったことを思い出したのか、そのうち自分で鳥かごに戻った。こんなときは大げさにミーをほめるものの、スーとトビはまだ逃げ回っていた。それでもやがて夫が鳥かごに戻したらしく、就寝時間には静かになった。
 そして朝を迎えて、あやさんがパピの鳥かごの布を外すと、パピだけがいた。
「あら、ユウちゃんは?」
 夫にきくと、あのままではトビが鳥かごに入らないので、パピの鳥かごを開けてユウを出したのだという。結局、元の木阿弥で、長く暮らした姉妹を離すのは難しそうだ。
 次の晩もユウはトビと一緒だった。あやさんは、やっぱりダメかとがっかりしていたけれど、その翌晩にはまたユウがパピと一緒で、朝、布を恥ずすと仲良くスカイカフェに乗っていた。このままユウがパピのところに居つけばいいと思っていたのに、今夜はまた、トビとユウが一緒だったから、果たしてこれからどうなることやら。

2016年10月5日水曜日

26.文鳥ココの思い

 数日前のことだ。夕方、文鳥たちを鳥かごに戻した夫がいった。
「きょうは、ココがパピの鳥かごに入ったぞ」
「あら、もうすっかりクリのところに居ついたと思ったのに、どうしたのかしら」と、あやさんは不思議でしょうがない。
 放鳥時にはクリと一緒に床の上を歩いていたし、あれ以来、いつもクリの鳥かごに戻っている。
 もしかしたら、クリとケンカをしたのかもしれないと、クリの様子をきくと、
「ん、クリはおとなしくひとりで入ったよ」と夫。クリは平然としていて、慌ててココを呼んでいるふうでもないから、仲違いしたわけでもなさそうだ。
「たまにはパピのところに行かないと悪いと思ったのかしら」と、あやさんは考えた。
 ところが鳥かごに布をかけるときになって夫がいった。
「ココはクリのところに戻ったぞ」
「あら、せっかくパピのところに入ったのに、パピが可哀想だわ」
 あやさんがそういうと、夫がいいわけをした。
「ココがパピの鳥かごから出たがったんだ」
「じゃあ、なぜ、パピのところに入ったのかしら」
「どうも、パピが鳥かごに戻りやすいように、一緒に入ったみたいなんだな。そのままいるつもりはなかったんだ」
 夫のいうとおりだとしたら、ココは優しいのかもしれない。でも、パピのことを考えたらどうなのだろう。パピはがっかりしてさっさとツボ巣に入ってしまった。パピもクリも妻に先立たれた身だから、ココの役目も大変といえば大変。

つぎの日の午前中。パピが鳥かごの中でいい声で盛んに鳴いていた。
「ホッホッ、ホチョチョンホチョチョン」
 居間はにぎやかで、「チュンチュンチュン」という別の鳴き声もする。行ってみると、ココがパピの声に応えて鳴いていた。いったいなんていっていたのだろう。もしかしたら、
「もう、こっちって決めたのよ。お父さん、わたしのこと諦めて、しっかりしてよ」なんていっていたのかな?

2016年9月30日金曜日

(8)水道のパッキング

(5)の家電の寿命で、水道の蛇口を交換した話を書いたが、こんどは風呂場の水とお湯の混合栓が水漏れ状態になった。住んで十年も経つといろんなところが傷んでくるらしい。これは水道の蛇口に比べて単純ではないような気がして、ハウスメーカーに電話して、業者にきてもらった。そして、きょう直してもらえたのだけど、その折に、これまで思い違いをしていたことがあるとわかった。
 前回は、台所の水道の水漏れでパッキングを交換してもらうつもりだったのに、蛇口ごとそっくり交換され、いまはそんなふうになっているものとばかり思っていた。それが今回、パッキングだけを交換してくれた業者と話していて、前回の業者には騙されたような気がしてきた。
 今回の業者は電話の段階からパッキングを交換するといったので、安心して直してもらい、修理代を払いながら、
「水道の蛇口みたいに、そっくり換えなくてもいいのね。よかったわ」といったら、業者が不思議そうな顔をした。
「いまどき、水道の蛇口はパッキングを交換するんじゃなくて全部、取り換えるでしょ?」と、続けると、
「いいえ」とこれまた腑に落ちないようす。いろいろ聞いているうちにわかったことがある。
   いまでも、パッキングだけを取り換えることができるということ。
   水漏れにすぐに対応してくれる業者の中には、多種のパッキングの用意はできないから、そっくり取り換えてしまう。
   そのほうが簡単だし利益も大きい。
 どうもそんなことになっているらしい。やはり、いまでもパッキングだけ取り換えればいいのだとわかって、前回、蛇口を2つも取り換えて大金を払ったのが悔やまれる。小鳥にうつつを抜かしている老人だと思ってバカにしたのなら許せない。ジジやババは怒ると怖いんだぞ!

2016年9月25日日曜日

25、朝がきて、また文鳥さん

 麻、鳥かごの布を外す順番は決まっている。最初に長老のパピ、つぎにチー。
「パピちゃん、おはよう」
「チーちゃん、おはよう」
 と名前を呼んで1羽ずつ挨拶をしていくのだけれど、反応はそれぞれだ。
 パピは最近まで黙って顔を向けるだけだったが、ここ数日は小さな声で鳴いて応えている。チーなどは必ず「ぐるるるう」と遠慮のない声で鳴いて応えるから、パピも真似をするようになったのかもしれない。ただ、パピの鳴き声はチーとは違い、ほかの子たちのように「ピッピッ」といった可愛い声だ。
 つぎに、3つ並んでいるペアの鳥かごだ。もっともユウとトビは姉妹だけど、いちおうペア。
「ユウちゃん、トビちゃん、おはよう」「チチ」「ピピ」
 鳥かごの布を外すと、トビとユウもそう応えるはずだけど、今朝は黙っていた。こういうことはときどきあって、メスのほうが反応が悪い。
「マイちゃん、ルミちゃん、おはよう」「チュンチュン」「ピピ」
「メグちゃん、ランちゃん、おはよう」「ポピ」「チュン」
 それから居間の反対側にあるスーの鳥かごの布を外す。
「スーちゃん、おはよう」「ホッホッ、ホチョチョンホチョチョン」
 パピのお株を奪ったいい声で鳴きだす。すると向かい側のクリとココが待ち切れずに鳴きだす。
「ポピポピ」「チュチュチュン」
 その布を外し 隣のミーの布も外して挨拶する。ミーはいつも
「ブルルルウ」と唸っていたけど、
「ミーちゃん、チュンチュンでしょ」と教えていたら、唸るのをやめて、スーに似たいい声で鳴くようになった。
 文鳥たちは、オスのほうが反応がいい。それにミーとパピを除けば、すぐにあやさんのところにくる。チーとスーは、あやさんがソファーに座るとすぐにくるし、続いてマイ、クリ、メグもやってくる。ルミは夫のマイと一緒に飛んでくることが多いけど、ほかのメスは誰もいないときにちょこっときたり、遠巻きにいて、たまにくるだけ。
 スーやクリにすぐ追い払われてしまうからかもしれない。フーがいたときにはピポもきて、メスのほうが優勢だったけれど、いまは若いオスが多いから、いろいろと難しい。
 ところで参考までに、上記の名前のうち、オスは7羽、メスもフーとピポを加えると7羽になる。

2016年9月19日月曜日

24.文鳥の姉妹

 最初の姉妹は桜文鳥のナナとココだったが、2羽はフーとパピの子どもで、1日違いで生まれてきた。それから4年9か月、ナナが死んでしまうまでずっと同じ鳥かごで暮らしていた。ナナとココは見た目はそっくりだったものの性格は違って、ナナは姉らしく気配りがあった。ココは臆病で自分から手のひらのプールに入ることもできなかったくせに、やることは乱暴で大胆だった。2羽はつるんでいて、大きな顔で遊んでいた。ナナはずっと兄のマイのことが好きだったようだけれど、ココは誰でもいいようであった。
 いまいる姉妹はチーとピポの子で白文鳥のトビと桜文鳥のユウだけど、こちらも生まれてからもう4年8か月、ずっと2羽で暮らしている。
 夫によると、メス同士は同じ鳥かごでよいが、オスはそうはいかないらしい。そういえばナナとココもほとんどケンカをしなかったし、放鳥してもよく一緒に遊んでいた。ユウとトビも仲良く暮らしているようだけど、たまにすごい声で唸り合っていたりする。それもトビが怒ってユウを追いかけていることが多く、何か気に入らないことがあったらしい。この姉妹も性格がかなり違う。ユウはユーモアがあって最初から人懐こいが、トビは頑固で融通がきかない。おそらくユウがトビをからかったかしてトビが本気で怒っているのだろう。
 そんなことはココとナナにはなかったものの、たまにナナがココに怒っていた。けれどもこちらはナナの小言だけで終わっていて、ケンカになることはなかった。ナナの性格はフーに似て、ココはパピに似ているのかもしれない。そして、ユウは母親のピポに、トビはチーの系統のようだ。
 ところで、たしかにメス同士はずっと一緒に暮らしていけるようだけど、問題は離れてなかなかオスと一緒にならないことだ。
 もっともナナとココには当時、相手にできるオスがいなかった。それでもいまのクリとココのカップルを思えば、あとで生まれたメグを相手にすることもできたはず。けれどもナナもココもメグにはほとんど興味を示さなかった。それにメグが興味を示したのが姉の白文鳥のトビだったから、そのせいだった可能性もある。
 そしてトビはメグの子どもを産んでユウと仲良く子育てをして、やはり2羽が離れることはなかった。
 フーがいなくなってからは、たまにユウとトビがパピの鳥かごに入っているけど、パピは3羽で暮らすことは望まないらしい。鳥かごの中でよくユウを追い回しているものの、トビは離れようとはしない。長年暮らした姉妹が分かれるのは簡単ではなさそうだ。
   (写真はユウとトビ)

2016年9月12日月曜日

23、パピとチー

  パピとチーはどちらもシナモン文鳥のオスで、この家では1番の古株だ。彼らは、フーのために迎えたピポが卵を産んでメスだとわかったので、フーとピポのお婿さんとして2週間違いで、あやさんちにやってきた。
 それはいまから6年半前の2月。そのときパピは1歳、チーは成語半年だった。2羽の性格は対照的で、荒鳥のパピは人から逃げるばかりで手を焼いたけれど、それに比べてチーは人の手が大好きな甘えん坊だった。
 パピは年上のフーと暮らし、マイたちを育てた。チーはピポとルミたちを育てた。このパピとフー、チーとピポというシナモン文鳥と白文鳥の2つのカップルが大家族の始まりだった。そして文鳥たちは14羽になったけれど、もうフーとピポはいない。
 パピには姉のナナを亡くしたココが最近まで寄り添っていたものの、いまは隣の鳥かごのチー同様に孤高の老人ふうに鳥かごにいる。ココはあれから1週間ずっとクリの鳥かごに戻っているから、向こうに落ち着いたようだ。
 パピとチー以外のいまいる10羽の文鳥たちは、みんなあやさんちで生まれて夫のさしえで育ったことになる。
 かなり性格の違うパピとチーだけど、ピポがチーと結婚してからはほとんどケンカをすることはなかった。どちらも平和主義者なのだろう。それに比べ、マイ、メグ、クリ、スー、ミーのオスたちはときどきケンカしてうなっている。若いから元気なのだろうけど、マイを除けばほかはチーの子孫ということになる。メスのココもパピの子どもだけれど、ルミ、トビ、ユウはチーの子だ。でも、チーはいまでも「グルルルルー」と唸って、いつまでも子どもっぽいから、だれも父親とみなして接していないように見える。そんなチーにとって、やはりピポは頼りがいのある妻だったに違いない。
 ピポちゃん、いまでも元気でいるかい?

2016年9月5日月曜日

22、水浴びの前に

 白文鳥のマイとシナモン文鳥のルミ夫婦は仲良しで、手のひらのプールでする水浴びも、呼び合って飛んでくる。たまにどちらかだけが飛んできたときには、相手をさかんに呼んで待っている。そして一緒に水に入って浴びるのだけれど、腕に乗ったままなかなか水に入らないことがある。
 そんなときは、水浴びの前に、すっきりしておこうというわけで、まもなく白いものを腕に残して水に入る。
 マイとルミの水浴びに1歳5か月のスーがくると、ことは複雑だ。最近ではマイがスーを追い払ってルミを呼んでいることが多いけど、スーもある程度マイに従っている。ところがメスのルミには従わないで追い出そうとして、マイに自分が追い払われている。スーはオスだけど、ルミのようにマイと一緒に水浴びがしたいようだ。
 プールに入れてもらえないスーは、そばでウロチョロして待っているものの、ときどき待ちきれないでプールに突っ込み、2羽を追い出すこともある。それからひとりで浴びているけど、そんなとき「ククッ、ククッ」と、浴びながら甘えるような声を出しているから、スーなりに何か思うところがあるのだろう。
 ときにはスーが先にきて浴びているので、マイとルミが肩に止まって待っているが、こんなときは、肩のところにフンがついていたりするから要注意だ。夫に取ってもらうものの、歓迎できない。手や腕に落とすのは構わないけど、チーなどは、こんなことはしない。
 ところで、ココだけど、1週間前のパピの一件以来、夜はずっとクリのところに入っている。パピはもう、ココに捨てられちゃったのかしら? と、思っていたら、ナント今夜は久しぶりにパピのところに戻ったココ。いったい、どういうつもり?
(ココとクリ)

 
(パピとココ)

2016年8月30日火曜日

21.あれ? パピがいない

 きのうの夕方のことだ。外から帰った夫が文鳥たちを鳥かごに戻そうとしていった。
「きょうは、みんな、ばかにはしゃいでいるな。チーまでまだ鳥かごに戻ってない」
 夫は騒ぎまくる文鳥たちに手を焼いているようだった。
「さっきまで静かだったから、昼寝から覚めて元気なんじゃないの?」
 あやさんがそういうと夫もそうかと思ったようだったけれど、そのうちに、
「パピのところにクリとココが入っている」といい、
「パピがいないぞ。あれ? どこにもいない」と騒ぎ出した。
 カーテンレールの上にいたと思ったのは、同じシナモン文鳥のミーで、額の上にいるのも、ほかの文鳥たちばかり。
「でも、 さっきパピは自分の鳥かごでえさを食べていたけど?」と不思議に思って、あやさんの部屋や洗面所をさがすものの、パピの姿はない。
「どこかに落ちてしまって出られないのかも。もしや?」という気がして、チーの鳥かごの横にある電話代の下にもぐって、花瓶やスタンドをどけると、パピが飛び出してきた。
 飛び方の下手なパピはいつも隣のチーの鳥かごに止まってから自分のところに入っている。それが、うす暗くなっていたかで、チーの鳥かごに止まりそこなったのだろう。パピは少し目も悪くなっているかもしれない。
 パピが無事でホッとしたものの、こんどはなかなか自分の鳥かごに戻れない。すると、ココが夫の手に乗ってパピを誘った。それでもパピが手に乗れないでいると、こんどはココが鳥かごに入って、パピを誘った。感心なことにココはなかなかよくパピの面倒を見ている。パピもココにつられてようやく鳥かごにもどるが、そのあと、ココは鳥かごから出てしまった。そして、
「ココは、今夜はクリの鳥かごに入ったぞ」と夫がいった。
 文鳥たちがなかなか自分の鳥かごに戻らないで騒いでいたのは、パピが落ちてしまったことを知らせたかったからだろう。特にユウとトビは電話代の上の巻き上げカーテンに何度も来ていたから、パピの落ちた場所を知っていたのだはないか。チーまでが珍しくいつまでも鳥かごに戻らなかったのも、やはりパピのことを気にしていたからだろう。久しぶりのハプニングだったけど、みんなけっこう仲間思いなんだとわかってうれしかった。

2016年8月26日金曜日

20、チーも7歳

 シナモン文鳥のチーがもらわれてきたとき生後半年ということだった。正確な生年月日はわからないが、8月末に生まれたことになるので、すでに家にいた白文鳥のフーと同じ日を誕生日とした。フーもペットショップからきたから正確な誕生日ではないが、8月末に生まれたと聞いていたので、8月28日に決めていた。
 もしかしたら本当に誕生日が同じ日だったかもしれないと思えるほど、チーはフーに夢中になってしまった。けれどもフーはすでにパピと一緒になっていて、チーは相手にされなかった。元々、チーはピポの相手に迎えたというのに、しばらくピポとはケンカばかりしていた。白文鳥のメスとシナモン文鳥のオスという2組のカップルを思い描いていたあやさんたちは戸惑った。
 それでもそのうちにピポの気が変わって、チーはピポと一緒になった。賢いピポは個性的なチーをうまく操縦して4羽の子供を育て、曾孫まで持った。チーはピポと暮らして幸せだったと思う。
 ところが去年の11月、ピポが突然いなくなってしまった。ふたりでだいぶ探したけれどピポの消息はわからないまま。でも、チーはまだピポを待っているように見える。
 先日、あやさんの腕で遊んでいたチーに
「チーちゃん、もう、ピポのことはあきらめたら。ほかの女の子もいるし」といったら、胸を思い切りつつかれた。やはり、こちらのいっていることがわかるらしい。鳥かごがきれいになって夫が新しいえさを入れると、チーはさっさとピンク色の自分の鳥かごに戻っていった。そしてブランコに乗ってさびしそうにしている老齢のチー。気の毒だけどしょうがない。
(ピンクの鳥かごにいるチー)

(カーテンの上のミーを追い払おうとしているメグとラン)