2016年11月28日月曜日

34.朝方の大きな揺れ

 若いクリーム文鳥のランが1週間ほど前から卵を3つ産んだ。そろそろ産卵の季節だが、22日には福島沖を震源とするマグニチュード7,4の地審があり、この辺も震度4の揺れが長く続いたから気にかかる。東日本大震災があった年には、だれも卵を産まなかった。あの大揺れの毎日を知っている文鳥は、パピ、チー、マイ、ココ、ルミの5羽だけで、ほかの7羽はその後に生まれたから、初めての経験かもしれない
 先日の地震が起きたのは早朝の6時ごろだったけれど、この日、パピは特別な場所にいた。前の晩に鳥かごに戻らなかったため、カーテンレールの上に止まって寝ていたのだ。
 その晩パピはいったん鳥かごに戻ったものの、同居人のユウがなかなか鳥かごに入らなかったので、また鳥かごから出てしまった。ところがユウはそのうちに鳥かごに入ったのに、パピは元々動きが不器用な上に老齢も加わって、スムーズに戻れない。そのまま高い場所で寝て、朝を迎えることになったわけだ。そして、まだ目覚めていないときに大揺れに襲われた。
 驚いたパピは、その場所からフラフラと飛んで、5メートルほど先の床に落ち、夫があわてて拾って鳥かごに戻したという。、
 とんだ災難だったが、パピの災難はそれにとどまらなかった。その2日後の夕方、どこかに消えてしまったのだ。
「あれ、パピがいないぞ」と夫が文鳥たちを鳥かごに戻すときにいいだした。
「さて、どこにもぐってしまったものか」と、また机の下に潜ったり、額の裏や鳥かごの間などを探すけれど、姿はなく呼んでも鳴き声はしない。
「おかしいわね」といいながら、あやさんが電話代の横のカーテンをめくると、ガラスに小鳥のようなシルエット。しかし、動かない。パピがカーテンを背にガラス越しの外の景色を眺めていた。
「パピったら、こんなところに!」
 カーテンをむくって手を出すと、パピが飛び出して、一件落着となったが、もうパピは年寄りなのだ。チーのように静かにしていてほしいと思うのだけど、けっこうモテテいるから何かと大変な目に合うのかもしれない。

2016年11月21日月曜日

33、チーにも変化が

 新しい文鳥たちのカップルができるなか、チーは変わらず独りぼっちで、好きなブランコに乗っている。いまでもピポを待っているのだろうか。とにかく、ほかのメス文鳥には目もくれなかった。
 これまでチーが関心を持ったメスは2羽だけ。一目ぼれで好きになったパピの妻のフー、それに自分の妻になったピポで、どちらも白文鳥だった。
 もうフーは亡くなり、頼りにしていたピポまでいなくなってしまってから1年になるのに、周りには関心がないのか、いつもさっさと鳥かごに戻っているから、このまま年老いてしまうのかと思われた。
 それが、ここ数日のことだけど、チーがときどき1つの鳥かごの上に乗って、中を覗き込んでいる。そこには、すっかり落ち着いてきたスーとトビの白文鳥カップルが入っていて、チーはトビに関心が出てきたようなのだ。
「いまさら、遅いんだよ」と、思うのだけど、トビはピポの子ども(チーの子でもある)だけあって、ピポの面影を残している。
 トビのところにスーが入るようになったのは、つい最近のことだから、これまでチーにだっていくらでもチャンスがあったはずなのに、まったく関心を示さなかった。ピポの一周忌がすんだからというわけでもないのだろうけど、いまようやくほかのメスに関心が出てきたらしい。
 でも、もう遅いんだ。マイペースのチーは、またしても「遅かりし由良之助」になってしまうのか。

2016年11月14日月曜日

32.文鳥さんのカップル

 

  上の写真は、すっかり仲良くなったクリーム文鳥のクリと桜文鳥のココ。

  去年チーの妻のピポがいなくなってからちょうど1年になる。どこかで元気に暮らしていればいいのだけど、あまり期待できない。
 ピポの失踪から半月後、クリの妻で桜文鳥のチビが死んでしまったから、フリーのオスが5話にもなった。
 7歳半を過ぎた1番年長のパピが一時は娘のココと一緒になったものの、いまココは若いクリに鞍替えしている。そしてパピのところにはやはり桜文鳥のユウが入っている。パピはフェミニストだからメスも近づきやすいのだろう。
 このクリとココ、パピとユウの新しいカップルに加えて、もう1つできつつあるのが白文鳥同士のカップル(下の写真)。
 姉のユウがパピのところに行ってしまったため独りになったトビのところに、若いスーが入ったのだ。少し前にはトビの鳥かごにスーが入ると、ユウに追い出されていたものの、トビはいやそうでもなかった。ユウがパピのところに入るようになったので、スーがトビの鳥かごで暮らせるようになった。もう、カップルが5つになったわけだけど、2羽のオスには相手がいない。1羽はミーで、相変わらずランを追いかけているけれど、もうメグがトビを追いかけなくなったから、ランとメグは結束が固いようで、ミーがランのそばでちょんちょんダンスをしたら、ランに上に載られていた。それでもミーは、満更でもなさそうだったから、ランはかなりミーに対して乱暴だ。
 チーはまだほかのメスを追いかけないから、もう1年も経ったのに、いまだに独りぼっちで、鳥かご内にいる時間が長い。

      (右の鳥かごにいるのがトビとスー。左はマイとルミ)
 
 

2016年11月8日火曜日

31、文鳥さんの事故

 文鳥も人間の子どものように幼いときは無鉄砲な動きをして、ピョーンと当てもなく飛んで行ってしまったりする。トビなどは台所のほうに勢いよく飛んで行ったまま消えてしまい、探したら電気釜の陰に落ちていた。ドレープカーテンとレースのカーテンの隙間に潜って出られなくなったのはミミだっただろうか。ミミはテレビ台の裏に隠れてしまったこともあった。クリは玄関に行ったままいなくなって、結局、カサ立ての中に落ちていた。バサバサというカサに当たる音がしたのでわかったものの、探すほうは気が気ではない。
 大人の文鳥でもどこかに潜り込んで出られなくなっていたことはけっこうある。たいてい何かにびっくりしてみんなで逃げるときにこんなことが起きる。パピなどは机の下の新聞紙を入れておく袋に入って出られなくなっていたし、メグも机の下のストーブを包んだプチプチに紛れ込んで出られず、見つけるまでが大変だった。少しでも声を出せばいいのだけれど、こういうときはパニックになって静かにしているのが彼らの習性のようだから、いないと気付いて探すほうも大変。無地に見つけるまで冷や汗ものだ。
 なにしろ卵を抱えて机の陰に落ちてしまったフーの例がある。早く救い出さないと危険なのだ。
 マイがいなくなったとき、大きな額の裏に落ちていた。上に載って、足をすべらしたようだけど、マイの足の指は内側にまるまっているから滑りやすい。その後、夫が額縁の上にパネルを付けたからその額の裏側に落ちることはないものの、小さな額はそういうわけにもいかないから、いなくなったらのぞいてみている。
 そのほか風呂場に紛れ込んで出られなかったり、ほずれ糸などに足がからまって動けなくなっていたりしたこともある。留守の間に逆さ吊りになってしまったら大変だから、放鳥したまま長時間家をあけたくない。
 いつも気を付けなければならないのが踏みつぶさないことで、彼らは一人前の人間のように床を歩き回る。しかも人の立っているそばにくるから、鳥かごの清掃などで放鳥しているときは特に注意が必要だ。
 先日、夫が鳥かごに布をかけるとき、
「マイが片目をつぶっている。どうしたのかな」といいだした。心配しながらそのまま朝を迎え、朝になったらちゃんと両目を開けていたので安心したが、12羽もいると、それだけ心配も多くなるから大変だ

2016年11月1日火曜日

30.オス文鳥7対メス5

   

 
 
  写真は左がクリの鳥かごで右の小さいほうがミーの鳥かご。クリとココはすっかり落ち着いた。ミーの鳥かごに入っているのはラン。まだメグがトビを追いかけているため、ついにミーの鳥かごに外泊した。クリとココに比べてそれほど仲がいいようには見えないから、ランのほうはいまのところ一時的なのだろう。
 そしてパピのところにはユウがときどききている。
 以前はメス文鳥のほうが多かったのに、いまはオスのほうが多いせいか、殺伐とした感じ。男女関係もいろいろで、ずっと安定しているのはマイとルミの夫婦だけ。、ややこしくなっている。
  (シナモン文鳥のミーとクリーム文鳥のラン)
  


 

  (シナモン文鳥のパピと桜文鳥のユウ)