2017年2月28日火曜日

(9)クリも3歳

 この家で初めてクリーム文鳥が生まれたのが3年前で、それがクリ。もう3歳になった。トビとユウの姉妹のところで生まれた。たぶん父親は白文鳥のメグで母親は、やはり白文鳥のトビだろうけど、ユウがトビ以上に熱心に温めて卵をかえした。まさかかえるとは思っていなかった卵が3つもかえってびっくりしたけど、1羽は里子に出し、クリとチビが残った。
 そしてクリとチビの間に生まれたのがラン「クリーム」、スー(白)、ミー(シナモン)の3兄弟。チビとユウは天国にいってしまったものの、この3兄弟は彼女たちがいたから生まれたといってよいだろう。
 そのラン(1歳10か月)は、知ってか知らずか、自分のおじいさんに当たるメグ(4歳1か月)と暮らしている。いままた卵を温めているから、ヒナが生まれるかもしれない。
 今月初めにシルバー文鳥のピヨがきてから、ミーのランへの執着が薄れてきたようだから、ランも少し落ち着いている。
 そういえば、幼いピヨがきたことが、マンネリ化した日常に少し緊張と活力を与えたようで、チーなども生き生きしてきた。ピヨはだいぶ環境に慣れてきて、放鳥すると勝手気ままに動いていて、冒険心も出てきている。この前などは、あやさんの部屋に飛んできて、しばらく出られないでいた。また、マイとルミの鳥かごに一緒に入ってしまっていたようだけど、マイもルミも追い出すことなく静かにしていたらしいから、幼い者には、それなりに寛大なようだ。

(写真はクリと妻のココ)
 

2017年2月22日水曜日

(8)きょうはフーの命日

 あれから2年、月日の経つのが年々速くなる。いまは12羽の文鳥たちが元気に過ごしているけれど、この2年間には5羽がいなくなり、4羽が加わった。あのころ、フーが飛べなくなってからは、ほとんど毎日ソファーに座り、フーを手に乗せてえさを食べさせていた。すると、ほかの文鳥たちも寄ってきて、あやさんのデタラメソングを肩や頭に止まって聴いたりしていた。いまはそんなことも少なくなっている。
 フーがいなくなって出かけやすくなったけれど、あのころのほうが、文鳥たちともっと遊んでいたように思う。いなくなって気が抜けたのも事実だ。
 最初に名前をつけたときの印象と違って、本当に賢く優しい文鳥だった。そんなフーがこの映像のなかに生きている。これはフーの2歳9か月のときで、初めて子供を持ったときだ。子どもは5月3日に生まれたオス、名前はマイ。いまマイは6歳9か月になる。

 夫のさし餌を手伝うフーは、目の前にカメラがあっても平気だった。


2017年2月14日火曜日

(7)パピは、もう8歳

 シナモン文鳥のパピがあやさんちにきたのは7年前、そのときパピは1歳ということだったから、誕生日を2月15日とした。もう8歳だ。さすがに歳というのか、ユウが死んでしまってからは、鳥かごの入り口を開けて夫が掃除を始めても、そのまま鳥かご内にいる。飛べないわけではないものの、自分で鳥かごに戻るのが難しくなっている。飛び方も相変わらず不器用だけど、それよりも目が悪いのではないかと思われる。あやさんと同じ、うす呆けた景色を見ているのだろう。とにかく明るくないと見えないのだ。
 それでも、けっこう気持ちは若いようで、新しい住人のピヨのほうに向いて、いい声でさえずっている。それがオスとしての誘いなのか、それとも若い子を見守る老人としての優しい言葉かけなのかは分からないけど、ピヨのおかげで少し元気になっている。そういえば最近、夫がパピの飲み水に “カルビタ”を入れているから、その効果も少しはあるかもしれない。
 とにかく人間にしたら80歳くらいだろうから、鳥かご内で静かに暮らしたほうが、ケガなどしないで長生きできそうだ。ときどき朝、鳥かごの中に落ちているけど、ちゃんと毎日、水飲み容器で水浴びもしていて、日常生活は問題ないようだ。
 あれほど人の手が苦手だったパピだけど、いまは鳥かごに手を入れても静かにしている。それに比べて、まだ慣れていないピヨは、青菜を取り換えるときなど、パタパタと鳥かご内を暴れ回っている。そういえば、ほかの文鳥たちは、みんな静かに移動して、青菜を換えさせているから、いろいろがよくわかっているのだろう。
 ともあれ明日、パピが8歳の誕生日を迎えられることは、とてもおめでたい。まだまだ長生きしてほしい。

2017年2月7日火曜日

(6)シルバー文鳥のピヨ

 節分の日の2月3日、新しい住民がやってきた。この前からミーの伴侶を気にしていた夫がシルバー文鳥の里親募集を見つけて、譲ってもらったのだ。都内の待ち合わせ場所に車で迎えに行って、家に連れてきたのは夕方だった。ケースから鳥かごに移して名前を呼ぶ。名前は「ピヨ」にした。
 こわいのか、のぞくと鳥かごの奥のほうに逃げてしまう。それでもえさを食べ、青菜もついばんでいたようだから、ひとまず安心。
 10月の半ばに生まれたと聞いたので、誕生日を10月15日に決める。すると、いま3か月半ということで、まだぐぜってないから期待通りメスのようだ。あとはミーとの相性だけど、お互いの鳥かごが見える位置にあるから、長い間、見合っていればミーもランをあきらめてピヨに気を向けるだろう。
 翌日、ピヨは鳥かごの中を動き回ってスカイカフェのえさやボレーを食べた。そして水飲み容器に入って水浴びをしてブランコに乗った。たまに大きな声も出してけっこう活発だ。夕方、みんなに遅れて放鳥すると、イーゼルに止まった。それから見えなくなったものの、気がつくとメグたちの鳥かごの上にいた。だれも教えないから、まだどこに止まったらいいか、手探りのようだ。
 あとで夫が、
「ピヨは、まちがいなくメスだぞ」といったけれど、それはメグの鳥かごの上にいたピヨにミーがモーションをかけたからだという。
「それで、どうだった?」ときくと、
「ミーがピヨのそばでチョンチョンダンスをしたら、ピヨがブルルルって怒っていた。まるでランのようだった」ということで、ミーはあいかわらず嫌われている。それでもピポとチーだって、あんなにいがみ合っていたのに年頃になったらピポが優しくなったから、あまり心配していない。
 ところで、ピヨは手乗りになっていないから、鳥かごに戻すには工夫が要る。そのため放鳥は夕方にして、暗くなってから部屋の照明を消し、動けなくなったところを夫が捕まえている。捕まっても暴れないでおとなしく頭をなでられているようだから、パピのときのようなことはないだろうと思う。なにしろまだ幼いし、あのときのパピと違って、ちゃんと身軽に飛ぶ。