2023年3月26日日曜日

(六) お彼岸も過ぎて

 

3月21日はお彼岸で、シナモン文鳥で長生きをしたチーちゃんの命日だった。11歳7か月の長寿で、最期はあやさんの手の中でリンゴジュースを飲んでから眠るように死んでいった。理想的な大往生だったかもしれない。

 チーはどちらかといえば小食だった。今この家にいる最年長の文鳥はめぐで、10歳2か月の白文鳥。メグはチーの子どもだけれど、昔から食べることが大好きな大食漢で、いまでもえさを換えると、待ってましたとばかりに、そのえさを食べだす。

 長生きの秘訣は小食かと思っていたけれど、メグを見るとそうでもないらしい。とはいえ、あまり太っていると飛んだり跳ねたりが大変なのではないかと勝手な心配をしてしまう。

 いずれにしても、元気で長生きしてもらえれば、それ以上のことはない。

 まだWBC日本優勝の余韻が続くなか、文鳥たちはテレビから流れる再放送の野球の声援の中にいる。これも平和な環境にいられるからなのだろうと、感謝の気持ちに包まれる。

2023年3月11日土曜日

(五) WBCが始まった

 

今朝がた、地震の揺れで目が覚めた。たいした揺れではなかったようだが、12年前の東日本大震災が思い出される。ちょうどきょうは3月11日である。いつも地震と隣り合わせのこの国では、今後も何が起こるかわからない。島国だから津波にはかなわないし、原発も相変わらず安心できる状態ではない。

そんなこの頃、 3月とはいえ、日中は5月の暖かさ。文鳥たちもよく水浴びをしているから、換羽が近いのかも知れない。テレビではWBCの試合やそれにまつわる情報が紹介され、日本中が沸き立っている。それにしても大谷翔平という選手は素晴らしい。誰もが彼のファンになってしまうのはうなずける。彼の謙虚でポジティブな考え方に励まされることも少なくないから、まあ、今の世の中の太陽といってもよい存在に思える。

 文鳥たちも、あやさんと一緒にテレビを観ているだろうから、あやさんの機嫌のよさも感じていることだろう。とはいえ、文鳥たちが、それを良しと思うかどうかはちょっと疑問だ。彼らの就寝時刻をすぎても居間のテレビが点いていたりするのは、歓迎できないだろうから。

 文鳥たちはみんな元気だ。春は彼らにとっても、心がウキウキする季節かもしれない。クリーム文鳥のクリは2月末で9歳になった。クリはこれまでケガや病気と、ほとんど無縁で過ごして来た。生まれたときも3羽の兄弟の中で、いちばん体が大きかった。そして3羽の子どもの父親になった。相手も最初の妻が若くして亡くなったため、3度結婚した。9歳になった今でも元気で、おじいさんという感じではない。文鳥にもいろんな一生がある。