2022年7月29日金曜日

(15) メグも元気

 

 白文鳥のメグ(オス)は9歳半を過ぎたが元気に過ごしている。ほとんど飛べなくなったものの鳥かごの中は上に上がりやすくしてあるので、いまのところ自由に動けている。また飛べなくなったとはいえ、高さ50センチくらいは何とか飛び上がれるし、歩くほうも問題ないようだから、年寄りとしては元気なほうだろう。メグは元々大食で今でもよく食べる。朝になって鳥かごに敷いてある新聞紙を取り換え、新聞紙の上に置いてあるえさの皿に新しいえさを足してやると、待っていたように下に降りて、すぐに食べだす。青菜も新しいのに換えると、これまたすぐに近くに行って食べだす。やはり元気でいるためにはよく食べることが大切なのだろう。

水浴びは鳥かご内に取り付けてあるスカイカフェの1つに入れてある水に入って羽をバタバタさせている。まだ自分で水浴びができるから世話がない。

 鳥かご内を夫が掃除をするときにはメグも放鳥されるけれど、ほかの文鳥のようにカーテンの上など高い所には飛んでいけないから、床を歩き回っている。ときにはソファーの下にもぐっておとなしくしているが、時々鳥かご内の止まり木などを拭いている夫の足元にヒョコヒョコと近づいて行くから、踏み潰しては大変と、夫によって予備の鳥かごに入れられてしまう。年寄りのせいか、それでもあまり文句はないようで、おとなしくそこにいる。メグはいまのところあまり手のかからない老鳥だ。ただ、あやさんが手を出してもあまり乗ってこない。多分、捕まえられるのが嫌なのだと思うけれど、自軍が鳥かごから出してもらえるとわかったときには、そうではない。何とか差し出された手に乗って、鳥かごから外に出ようとするから面白い。そんなメグでも、お腹が空くと素直に手に乗る。手の中にえさを入れて差し出せば鳥かごに戻すのは簡単だ。なんといってもメグは大食漢なのだから。

 そういえば、メグが独りで鳥かごにいたころ、「メグちゃん」と名前を呼べば、すぐに「ピィ!」と鳴いて応えた。あやさんの友人が同じように呼んでも知らん顔をしていた。面白いといって友人はあやさんの声をまねて呼んでみたがメグは相変わらず無視していた。いまのメグの声はあの時の若々しい声ではない。どちらかというと、唸り声に近い。老いると文鳥の声も変わることに気づいた。 やはり文鳥も人間と同じなのだ。

2022年7月12日火曜日

(14) 7月、暑い夏

 

七夕もいつのまにか過ぎてお盆になった。7月は3日がピポの生まれた日だった。生後1か月足らずでピポがこの家にもらわれてきたのは2009年のことでピーちゃんが2歳足らずで死んでしまったからだった。ひとり残されたフーがピーを探しまわったので、急いでピポをもらってきた。そしてフーがまるで母親のようにピポにいろいろ教えて2羽は仲良く過ごした。だからそれぞれが夫を持っても、ふたりの間は変わらなかった。

 つまり7月28日はピーの命日。あまりにも賢かったので、夫がピーの羽毛を「DNAをとっておくんだ」といって遺影の写真スタンドの中に入れてある。そして22日は9歳2か月で亡くなったフーの第一子マイの命日。果たしてみんなお盆にこの家に帰ってくるのだろうか。そんなことはわかりようもないけれど、きょう花を買ってきて仏壇に供えたので、我が家のご先祖様とともに迎えたいと思って偲んでいる。いま気が付いたが、そういえばピーもフーもピポもマイもみんな白文鳥だった。