2023年6月27日火曜日

(十二) クリと毎日

 

 今年も夏至が過ぎ、半分終わろうとしている。こんな風に思うようになったのは年を取ったせいだろうか。

 このところ毎日、午後になると老文鳥のクリを手に止まらせて、えさを食べさせたりヒーリングをしたりしている。すると妻のピヨもそばにやってきて、クリと一緒にあやさんの手に乗ってえさを食べるようになった。ピヨはよそからお嫁にきたシルバー文鳥で、もともと手乗りになっていなかったので、彼女はいまだに人の手が少し怖いらしい。それでもクリと一緒なら勇気が出るのだろう。恐る恐る手に乗ってえさを食べる。そして気持ちが落ち着くと、そばにあるあやさんの指をそっと噛んだりする。愛情表現なのだろうか。最初の数日は甘噛みだった。それが5回目ぐらいになると強く噛んだ。

「ピヨちゃん、痛いよ」というとすぐに止めたけれど、これも愛情表現なのか、それとも好奇心なのか、いずれにしても親しみをこめてのことだと思う。

 そして、スーもそばに飛んできて、自分をアピールして、肩に止まったりする。メグまでうらやましそうにしているので、クリのヒーリングが終わったら今度はメグに手の中のえさを食べさせる。まるで、数年前の光景が戻ってきたようだ。そういえばメグはクリよりも1歳以上年寄りなのに元気だ。ソファーの袖から鳥かごの上に飛び上がったのを見て、クリより高く飛べるような気がした。それでもクリも以前よりも元気になってきている。

 ミーとモカは相変わらず鳥かご内にいて、放鳥時も出てこない毎日が続いている。そんな中、きのう突然、ミーが鳥かごから飛び出して巻き上げカーテンの上に飛んで行った。

「あれ? ミーちゃん、飛べるの?」と聞くと、夫がいった。

「ミーは飛べるよ。ただ鳥かごに戻るなど、細かい動きの調整が必要な動きはむりなんだ」

 そんなことやモカの視力の低下などがあって、ミーはほとんど鳥かごから出ないらしい。一番元気に飛び回っているのがフユで、彼女が手に来たときに感じるのは丈夫そうな太い足。

そんな具合で、いまのところ7羽とも元気そうだ。

2023年6月11日日曜日

(十一) クリーム文鳥のクリ

 

先日、夫がくりとピヨのいる鳥かご内の止まり木にプチプチをつけて止まりやすいように幅を持たせた。知るパー文鳥のメスであるピヨはクリに比べるとまだ若い方だが、彼女も飛び方は相変わらずよくない。つまりあまり飛べないのだ。クリは鳥かごから出てもそれなりに飛んでいたが、最近は元気がなかった。今月末には9歳4か月になるのだから、もう寿命といえばそうだろうけど、まだ父親のメグは健在で10歳5か月になるのだから、クリもまだまだ生きられるはず。ここ数日、鳥かごから出したとき、手の中でエサを食べさせそのまま温めてヒーリングをしたら、だいぶ元気になってきた。きのうなどは、あやさんの手の中でゴロゴロいって気持ちよさそうに眠ってから、急に元気に飛び出したりして、かなり調子が戻ってきたようだ。

 そういえば最近は文鳥たちを手に載せてエサを食べさせることから遠ざかっていた。チーやマイの晩年は毎日何回か抱き上げてソファーでエサを食べさせていた。すると他の文鳥もそばに来てあやさんの肩に止まったりしたものだった、と思い出す。

 いま放鳥時に元気に鳥かごから出て高い所に止まったりするのはスーとフユのペアだけ。ミーとモカのペアはほとんど鳥かご内にいる。数日前にミーが鳥かごから飛び出したが、どこかに見えなくなってしまったと夫が捜し出した。あやさんがイーゼルの下にある丸井塊に触れたらそれがミーだった。どこかにぶつかって落ちてしまったのだろう。しばらく手の中で温めてから鳥かごに戻した。その日は少しおかしいようだったものの、翌日には元気になっていたので安心した。とにかく年寄りが多いので、いろんなことが起きる。