2019年6月29日土曜日

(十一)水浴び


 速いもので今年も半分が過ぎた。文鳥たちの換羽もだいたい終わって残るのは9歳2か月になろうとしている足の悪い白文鳥のマイだけだ。ボツボツ頭だったミー(シナモン文鳥・4歳2か月)もすっかりきれいになっていて、そのせいかは分からないが、ときどきモカと鳥かごの中でしていたケンカもなくなった。 換羽のときには体がだるいせいかあまり積極的でなかった水浴びも、最近では盛んになっている。そのため鳥かご内のトレーは水がたくさん溜まっていて掃除のときにはこぼさないように気を遣う。

 水浴びは鳥かご内の水飲み容器のほか鳥かごから出たときにはソファーに用意した白い陶器の中でもする。ひとりで浴びられないマイやチーは水道の蛇口で手のひらのプールに入っているが、9歳10か月を過ぎたチーなどはまるっきりおまかせで、羽ばたかないでただ洗ってもらうだけだ。チーの場合は週に2回ほどの水浴びだけれど、それに比べマイは毎日手のひらのプールに入ってバサバサしている。マイは足が悪いから動くには羽が頼り。それにまだ換羽の最中でかゆいのか水浴びを催促する。鳥かごから出してえさと水を与えようとすると、バサバサ暴れて「水浴びだよ」とうったえるのだ。それにしてもチーもマイも昨年末には年を越せるかと心配したほどだったのに、よくここまで頑張ってきたものだと感心する。

 メスの年よりルミ(シナモン文鳥)は8歳半になるけれど、マイの水浴びのとき一緒に手のひらのプールに入ったりする。マイが不安定にバサバサ羽ばたくため、ルミはうまく横に入れなかったりするけれど、それでもマイはうれしそうに泣いている。結局、ルミはマイが水から出たそのあとにまた蛇口の下にきて浴びているものの、相変わらず仲が良い。

 うっとうしい梅雨の季節、毎日、水飲み容器をカラカラ鳴らす文鳥たちの水浴びの音がにぎやかに聞こえることだろう。

2019年6月11日火曜日

(11)障碍者をターゲットにする駐車監視員



警察署長の委託を受けて、駐車違反を取り締まるのが駐車監視員だそうだ。主な仕事は違反車輌に貼り紙をして駐車違反と決めつけポイントを稼ぐことなのだろうか。彼らの中には障碍者いじめともとれるとんでもないヤツがいる。

 5月の大型連休前のことだった。いつものように駐車許可カード(歩行困難者使用中標章)を運転席側のダッシュボードの上に出して5~15分ほど車から離れた。そして用事をすませて車に戻り次の目的地に向かった。その途中、助手席側のフロントガラスに何か小さな紙片がくっついているのに気が付いた。

「何かしら」と思って次に止めた駐車場でそれをはがして運転者に見せると、それは駐車違反の反則切符だった。身に覚えのない私たちは、なるべく早く警察署に行って事情を話したほうがいいだろうと、次の用事をキャンセルして浦安警察署に行った。長い時間待たされて担当が2名出てきたがラチがあかない。違反の理由は駐車許可カードが提示してなかったというのである。しかし、それはない。助手席の者がグローブボックスから出して運転者に渡してダッシュボードの上に提示したのはあきらかだった。

 それなのにおかしい。警察署の担当者はその後に許可カードの映っていない写真を運転者に見せて、許可カードがなかったことを示そうとしたが、その写真はいかにも許可カードが映らないようにして取ったものだった。結局こちらの主張は受け入れられず苦情センターに電話しても先ほどの浦安警察んの担当から相変わらずラチのあかない電話がきただけだった。

 そして連休が明けた5月のはじめ、また同じ場所に停車した5分ほどの間に同じような反則切符が貼られていた。こんどはダッシュボードの中央に目立つように駐車許可カードをおいていたのに何事かと思い、またすぐに浦安警察署に向かった。苦情係で話をすると、前回とは別の人間が出てきて、今回の違反は交差点からの距離に問題があるのだといった。こちらは問題ないと思って停めたのだが、ほんの2分ほどの間に狙い撃ちされたように距離を測られたのだから、こちらの正当性を主張する手段がない。こうなったら防犯カメラでも用意しなければこの悪意に満ちた行為に反撃は不可能に思われた。

 しかし、最初の駐車違反には天の味方がついていた。それは

ドライブレコーダーだ。そのときのものを調べたらダッシュボードはもちろん映ってはいなかったものの、フロントガラスにはその映像が反射し

まぎれもなく駐車許可カードの一部が映っていたのである。

 このことをもって、送られてきた違反料金の支払いに対して異議を申し立てることにしたが、こんなことが行われているのか、と駐車監視員制度に大いに疑問を持った。

 このような目にあった駐車許可カードを持つ障碍者や療養者を乗せた運転者も少なくないのではないかと思える。弱者を罠にかけ、自分の点数や金を稼ごうとする駐車監視員は許せないし、反則切符を切る権限を与えている千葉県警は何を狙っているのだろうか。

こちらに確たる証拠がない限り、何を主張しても受け入れない駐車違反の取り締まりはただ点数稼ぎと金稼ぎとしか思えないが、このような障碍者を罠にかけてまで15000円+18000円の計33000円もの大金を手に入れようとする取締りの在り方は問題である。

 これは同じふたりの駐車監視員の仕業だが、悪質な監視員の被害にあった人はおそらくほかにもいるはずだ。こういうことではせっかく障碍者の外出を手助けするはずのものがその役目を担えないばかりか、かえって車に乗せてもらっての外出をためらうことになる。なんのための駐車許可システムなのか?

警察署は異議を申し立ててもがんとして受け付けようとしないが、このままこのような監視員制度を続けていくとしたら、市民の支持を失うだろう。多くの場合、証拠がないから一方的にやられるままだ。お金さえ払えば終わりだからと仕方なく諦める人も少なくないだろう こんなことが簡単に起きてしまう駐車監視員制度は疑問である。