2021年11月26日金曜日

(23)メグの威厳

 

8歳11か月の白文鳥メグが近づいてきた3羽の文鳥たちを追い散らしている。居間の床の上を歩き回っているのは、ミーとモカとスーそれにメグのようだ。そして唸り声が聞こえるがそれはメグの声。近寄ってくる他の鳥を追い払っている。特にミーに向かっては執拗に唸って追いかけている。追いかけられるとみんな遠ざかって、でもすぐにまたメグに近寄る。メグを孫たちがからかっているようにも見える。でも、ただ着いて歩いているだけなのかもしれない。とはいえミーの場合は少し違うようだ。思い出したのはミーが好きだったメグの妻ランをめぐってのいやがらせだった。まだミーの相手のモカがくる前のことだが、ミーはよくメグとランの鳥かごに止まって、メグに向かって唸ったりしていた。この祖父と孫の間にはそんな因縁があったのだ。やがてミーのところにモカが来て、ランが事故が原因で亡くなってしまったので、最近はずっと平和だった。メグはその時のことを思い出してミーを威嚇して追い払っているような気もする。メグはこの家で、いま自分が一番偉いのだと思っているはずだ。なんといっても最長老なのだから。

数日前だった。スーがいつもは行かない洗面所に夫を呼びに行ったらしい。フユの事故を知らせに行ったのだ。夫が居間に戻ると、フユが巻き上げカーテンに足を引っかけてぶらさがっていた。抜け出そうとしてひどいことになりギャーと騒ぐフユを夫が見つけて足にからまった糸をハサミで取り除いた。フユはしばらく夫になでられておとなしくしていたが、無事に鳥かごの上に飛び乗った。こんなこともずいぶん久しぶりのことだった。スーが夫を呼びに行かなければ、もっと大変なことになるところだったから、やはり文鳥は賢い生きものだと思う。。

2021年11月11日木曜日

(22)秋晴れの平和な日

 

4年目の衆院選挙も終わり、まだ余波はあるものの一応の決着がついた。思うところはいろいろあるけれど、コロナの感染もだいぶ下火になっていて、平和な秋晴れの日が訪れている。全国のコロナ死亡者がゼロという日も出てきた。なんとなく気分も良いが、コロナの減少については季節性要因というのもあるらしいから、まだ安心はできない。

 文鳥たちは、そんなことには関係なく、決まった日常を過ごしている。そして、スーはまた、ときどき別の鳥かごで夜を過ごしていたりする。

 それというのも、今でもときどきスーがフユに追いかけられているせいだろう。それでも以前のような激しい争いの追いかけっこではなく、スーはいつでもブランコに乗れる独り住まいが気に入ったようだ。

 フユは1年前にこの家にもらわれてくる3歳まで、独り暮らしだったようだから、相手に気を遣うことは苦手なのかもしれない。2羽が今月になって別々の鳥かごで過ごしたのは3回くらいで、それほど仲が悪いわけではなく、自由に過ごしたいだけだと思う。

 フユは来週には4歳になり、いま卵を温めている。ピヨもモカもまた卵を産んだようだ。