(二十) またもや大地震
昨夜11時過ぎにベッドに横になったとき、身体がフワッとしてめまいのようなものを感じた。もしやと思ってテレビを点けると、また東北のほうで大地震があったことを報じていた。北海道に向き合った青森県沖が震源のようだったが、東日本大震災で多くの人命が津波で失われた記憶も新しく、テレビは盛んに津波の警報を流していた。今回は津波の恐ろしさを知っている人々はすぐに避難をし、津波の高さも抑えられていたので、今のところ津波の被害は限定的ですんだようだ。けれども東日本大震災のときを思うと、この後も何度も大きな地面の揺れに襲われることになり、被害は大きくなるだろうと心配になる。昨夜この家が揺れたとき、モカのことが気になったが、その後この辺では揺れは感じなかったので、ひとまず安心した。2011年の大地震のとき、この家にはたくさんの文鳥がいた。当時のいろんなことを思い出すが、特に断水で水が出なくなったのに水浴びをねだるフーを蛇口の下に連れて行き、水が出ないことを教えたら、フーが駄々をこねてすねたときの様子が目に浮かぶ。あのときは何日も水が出なかった。電気もときどき止まって、文鳥たちが寒くないか心配した。これからますます寒くなる東北のこと、人間だけでなくペットたちのことも気がかりだ。
モカはますます賢くなって、鳥かご内に入れたあやさんの手に乗る方法を考えた。途中で落ちないようにあやさんの手に乗るために彼女はツボ巣の中に入る。するとツボ巣の中に入ってきたあやさんの手に確実に乗れるから、そのまま鳥かごから出してもらって抱かれるというわけだ。そのため、あやさんが鳥かごに近づくと、さっさとツボ巣に入るから、思わず笑ってしまう。文鳥さんはさすが賢い生き物だと思う。