きのう2月5日午後2時過ぎだった。トビがあやさんの手の中で眠ったまま天国へ行ってしまった。6日前に8歳になったばかりだった。
トビは急に飛べなくなって元気もなくなってきていた。ルミに比べればまだ1年も早いとおもうけれど、それぞれに寿命というのがあるのだろう。だから、トビは自分の寿命を全うしたような気がする。
今月の4日からはトビ用にえさを下に用意した。5日の朝は覆いの布を外すと、ツボ巣から顔を出して、夫のスーと、鳴きあって何か話していた。
「おい、大丈夫かい」
「ええ、大丈夫よ。お腹がすいたわ」
なんて、感じだった。それからトビは下に落ちて、自分のえさを食べていた。多分、水ものんだはずだ。
そのうちに、あやさんがツボ巣にもどしてやると、またおとなしくツボ巣にいた。
昼頃には、また下にいて、えさの入った丸井お皿の中で丸まっていた。チーをぬるま湯湯で洗ってえさを食べさせてから、トビを抱いてやると、また身を預けてしばらく手の中で眠っていた。そのうちに、とつぜん、ア~というような声を出して、手の中から飛び出したが、よろけてうまく立てなかった。そして、えさのそばに行っても食べられなかった。また抱き上げて、トビも好きになったリンゴジュースをなめさせようとしたけれど、なめずに静かに眠った。
それから10分ほどしてもトビは静かに眠ったままで、やがて、お香の香りに似たいい香りがしてきた。
トビが死んだかもしれない、と思った瞬間だった。トビも一度も医者にかかることもなく、世話の焼けない可愛いメス文鳥だった。
今頃は、一緒に生まれたユウちゃんに天国で会っているかもしれない。トビちゃん、さよなら、いい子だったね。
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