11月になると、ピポのことを思い出す。あの日、11月14日、6歳4か月になった白文鳥のピポはこの家から突然、姿を消してしまった。小雨模様のあわただしい日だった。ピポはいつもどおりにメグに追いかけられて元気に飛び回っていた。人の出入りもある日だったが、ピポは家の中にいると思っていた。何日も近所中を探しまわった。結局、夕方夫が傘を取りに玄関に戻ったときに一緒に外に出て行ってしまったのだろうということになったが、本当のところはわからない。それは2015年のことで、2月にはピポが姉のように慕っていた同じ白文長のフーが亡くなり、その子供のナナが4月に亡くなりと悲しいことが続いていた。さらに12月にはまだ若いチビまでも死に4羽の文鳥がいなくなってしまうという年だった。けれども、チビが4月には3羽のヒナを産み、小さな体で3羽のヒナを育て上げた年でもあった。夫が無理やり口にえさを入れてやっと育ったチビだったのに、3羽のヒナを必死で育ててあまり飛べないようになっていた。いまそのチビの子どものスーは9歳7か月になった。そしてスーの妻であるシナモン文鳥のフユはこの18日で7歳になる。今この家にいるのはあとクリーム文鳥のモカだけ。つまり3羽だけになってしまった。住まいの鳥かごも2つだけ。
その鳥かごにいつのまにか暖房器がつきっぱなしになった。小さな床暖房は日中は消すものの鳥かご内に吊るした暖房は一日中点けっぱなし。電気代が気になるけれど文鳥には温かさが必要なのだ。ことに老文鳥たちにはなおさら。
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