2023年10月25日水曜日

(二十)ピヨちゃんも7歳

 

 10月15日はシルバー文鳥のピヨちゃんの誕生日だったのに、気が付いたのは3日以上経ってからだった。それでも思い出したからよかったけれど、もう7歳になるなんて、まさに光陰矢の如し・・・。

もっとも ピヨの誕生日は生家の人から受け取ったとき、「10月の半ば頃に生まれた」と聞いたので、こちらで勝手に15日を誕生日にしただけだから、案外、気づいたその日が本当の誕生日だったかもしれない。あのときのピヨがもう7歳になってしまった。この家にきたとき手乗りになっていなかったピヨは体が大きいこともあってか、あまり鳥かごから出たことがなかったのか飛び方はバサバサという感じでスピード感に欠けていた。そのことと今よく飛べないことと関係があるかどうかはわからないが、やはり幼いとき飛べるようになってから間もなくの頃の環境が動きの器用さに影響しているように思う。パピもそうだったが、ピヨもブランコに乗らない。いつもブランコに乗っているモカとは、幼少時の過ごし方が違ったのではないか。それでもピヨはあまり飛べないとはいえ元気だから、クリとの別れの悲しみも、そろそろ癒えてきたようだ。あやさんだって年々老いてきて、ピョンピョン飛び跳ねたりはできなくなってきているんだもの。

そんなピヨは、夫が鳥かごの掃除をするときには、たいていメグやモカの鳥かごの上にいる。あまり飛べないから鳥かごの上をあちこち移動しているのが安全だし、みんなが見える高い場所にいるのでいいのかもしれない。

ところでやはり独り身になってしまったモカだが、たいていツボ巣の上にいるピヨと違って、鳥かごをのぞくといつもブランコに乗っている。夫がいうには大分見えるようになってきたらしい。たよりにしていたミーがいなくなってしまって困ることもあるのではないかと心配していたけれど、どうも見えるようになってきたようなのだ。だとしたらミーも天国で安心できるだろう。

2023年10月10日火曜日

(十九)体育の日は雨だった

 

 今年の体育の日は9日。元々は10日だったはずだけど、いつの間にかいろんな日付になっている。祭日を土日にからめてなるべく連休を作ろうということらしいが、なんだかしっくりこないのは、あやさんだけだろうか。それはともかく、この時期、運動会が行われるところが多いのに、なぜか天気に恵まれないから心配だ。

 そして急に寒くなった。先週までは夏のような日が続いていたのに、まるで秋を通り越してしまったかのように朝晩は冷える。そんなわけで鳥かごに夫がまた煖房器を取り付けたが、まだスイッチを入れて使ってはいない。冬に向かって準備ができたというところか、

 文鳥たちは皆元気で、モカももうミーのことを諦めたようで、呼んで鳴くようなことはなくなった。鳥かごをのぞくと、よくブランコに乗っている。ただ鳴き声は大きくて、朝になってあやさんが寝坊をしていると、やはり独り身になってしまったピヨとふたりで大声で鳴く。早く起きて鳥かごの覆いの布を外せということらしいが、この2羽はことさら声が大きい。相手がいなくなってしまったので、寂しいのかもしれない。その点、もう長いこと独り身のメグは老人のせいかあまり鳴かない。メグはもうじき10歳9か月になる老鳥だけれど、鳥かごの中は自在に動き回っている。ただ片足で立つのは難しいようで、羽繕いをしてよろけている。きょうなどはソファーの袖からよろけた拍子に飛び上がって、正面にある自分の鳥かごの入り口まで飛んだ。大した距離ではないものの、目指すところに着地できるからすごいじゃない! と感心する。 

2023年9月22日金曜日

(十八) 鳥かごとメグ

 

 ミーが天国へ行ってしまってから3週間が過ぎたが、モカは相変わらずミーを呼んで時々鳴いている。一方、ピヨのほうは、いよいよあきらめたのかあまり鳴かなくなった。モカもあと2週間もすれば静かになるだろう。

居間には6つ鳥かごが置いてあり、使っているのは5つ。文鳥は5羽になってしまったので、丁度文鳥の数だけだけれど、スーとフユはペアでいっしょに入っているから、実際に寝床となっている鳥かごは4つである。残りの1つは鳥かご掃除のときにメグが一時的に

入っているもの。これらの鳥かごを夫は順番に洗ってプチプちを換えている。 おとといには最後に洗った鳥かごに二人がかりでプチプチを貼った。これは余分な鳥かごなので、もうプチプチで巻く必要はないと思ってきくと、

「いまメグが入っている鳥かごは水色だろ。メグは、あれは一時的なものだと思って我慢しているんだ」という。メグの元々の鳥かごはピンクなので、メグはそれじゃないと気に入らないのだという。

「前に、ランがいたとき、下が水色の鳥かごになったら、ランだけは入ったけれど、メグはいやがって入らなかったんだ。そのときは無理やりいれたけれど、そのあとちゃんと元通りのピンク色のものにもどしたら喜んで入っていた。だから、またピンクに戻してもらえると思っている」

 そういって、、夫はこの前新しく貼り替えたメグの鳥かごをピンクのものに置き換えた。気難しいメグのことだから、そんなこともあるかもしれない。

きれいになった鳥かごはいいけれど、新しいツボ巣では困ったことが起きた。メグがツボ巣の糸に足を引っかけてしまったのだ。気が付いてツボ巣ごとメグを鳥かごから出し、からまった爪を外した。そして、伸びているメグの爪に気づいた夫がメグを抑えて爪を切った。

すると、あやさんの恐れていたことが起きた。あれほど深くきらないようにと注意したのに、生返事の夫が騒ぎ出した。メグはおとなしくしているが、やっぱり切り過ぎてしまったのだ。出血してしまったから線香に火をつけてもってこいという。それで足の先を焼いて血を止めようというのだから野蛮な話だ。あやさんは気が進まないが線香に火を点けようとするけれど、マッチがしけていてなかなか点かない。そうこうしているうちに出血は治まって、熱い線香をちょっと付けたかどうかというところで何とかなった。

 メグは不愉快そうだったけれど、おとなしく鳥かごにもどった。爪を切ってやったので引っかかる心配はなくなったが、これだからみんな爪切りをいやがるのだろう。ちなみにスーやフユなどは自分で爪を固いものに充てて削っているようなので問題ない。文鳥によっていろいろだ。

2023年9月6日水曜日

(十七) さよならミーちゃん

 

 9月1日は関東大震災から100年目の日だった。その日の朝、ミーは天国へ行ってしまった。あやさんが気づいたのは鳥かごの下の紙を取り換えるときで、手前に引いたら、そこに不思議な塊が転がっていた。なんだかわからないまま手に取ってみてミーだと気づいた。。まだ少し暖かかったが、もう死んでいると思った。それでも慌てて抱きかかえて温めるものの、やはり反応はなかった。

 あっけない死だった。こんな風に死んでしまうなんて・・・。

 起きてきた夫に話すと、

「そういえば、昨日はあまり元気がなかった。リンゴジュースも飲まなかった」といった。ミーは1か月半前に天国へ行ってしまったクリの息子で、まだ8歳4か月。確かに年寄りだったけれど、急に鳥かごの床に転がって死んでしまったなんて、ショックだった。

 このところミーはほとんど鳥かごから外に出なかった。妻のモカも同様で、2羽は仲良く暮らしていた。7月の初めころ、珍しく鳥かごから飛び出したミーは、向かいにあるカーテンレールの上まで上がった。そのとき、

「ミーちゃん、ちゃんと飛べるんじゃないの」とあやさんがいうと、夫がいった。

「ミーは飛べるんだけれど、細かい動きがうまくできないから鳥かごに戻るのが難しいんだよ」鳥かごの入り口弐ついている止まり木にうまく止まれないらしい。いったん鳥かごの外側につかまってから、入り口に近づいて入るという。細かい動作が苦手になっている。そのうえ羽毛の色もシナモンのはっきりした色が薄くなって見るからに年寄りっぽかった。夫はパーキンソンのような老人性の病気かもしれないといっていたから、そんなこともあって、少し早く寿命が尽きたのかもしれない。仕方のないことだ。また、モカがピヨのように夫のミーをときどき呼んで鳴いている。

 ミーはまるでいたずら小僧のように一緒に生まれたランを追いかけては、よくこず枯れていた。ランにだけでなく、あやさんにも叱られていたけれど、なかなか可愛い昔はすばしっこい文鳥だった。モカと一緒になってからは仲良く暮らして、目が悪くなったモカの面倒を優しくみていた。おとといミーはクリと同じように線香の空き箱に納められて庭にあるお墓のクリのそばに埋められた。ますます寂しくなっていく。

2023年8月26日土曜日

(十六) 外は猛暑

 

8月24日はピーちゃん(白文鳥・オス)、フーちゃん(白文鳥・メス)、そしてチーちゃん(シナモン文鳥・オス)の誕生日だった。といっても、もう3羽ともとっくに天国へ行ってしまっている。そしてこの誕生日は正確なものではない。3羽とも生まれてからこの家にもらわれてきた。ピーとフーは1歳くらいでペットショップから、チーは生後半年くらいで飼い主からゆずってもらった。だからこちらで勝手に決めた誕生着だった。

 ピーは2歳足らずで死んでしまったから、チーとピーはお互いに知らないけれど、チーはこの家に来たときからフーに惚れていた。おそらく一目惚れだったのだろう。やがてピポとチーは夫婦になるものの、それでもフーを追いかけていた。ピポもフーが大好きだったから、そのことでピポとチーの間でもめるようなことはなかったが、チーはなぜかフーをよく追いかけていた。実は、チーがこの家に来た時、ほんの少し前にもらわれてきた同じくシナモン文鳥のパピというオスが、すでにフーの新しい夫になっていた。そんなチーを気の毒に思って、チーの誕生日をフーと同じ24日にしたことを思い出す。

 もう昔のことだけれど、彼らたちとの懐かしい日々が目に浮かぶ。

 いまこの家にいるのはチーとピポの子孫とよそからお嫁に来たメス3羽。10歳7か月のメグ(白文鳥・オス)はチーたちの子どもで、スー(白文鳥・オス)とミー(シナモン文鳥・オス)はチーの孫にあたる。父親のクリは先月、9歳4か月で天国へ召されてしまった。

だから、 いまこの家にいる文鳥は6羽になってしまった。この家で過ごした文鳥の数は20羽を超えている。2007年からのことだから、もう16年になるのだろうか。

2023年8月12日土曜日

(十五) 猛暑と虫

 

 クリーム文鳥のクリちゃんが9歳4か月の一生を閉じてから、もうじき1か月になる。ピヨは独りの生活に慣れてきたようだが、ときどき大声で鳴いているから、思い出したように呼んでいるのかもしれない。それでも放鳥時にはソファーに座っているあやさんの後ろにきて、肩に乗ったり降りたりする。クリがいない今、独りであやさんにくっついているのは、そうしたいものの何となくこわごわ、といったところのようだ。

 2週間ほど前のことだった。夫が鳥かご掃除のときに、小さな虫がゾロゾロいるといいだした。それがダニなのかシケムシなのかわからないが、ダニの可能性も考えられるので、鳥かごの下にダニ取りマットというものを敷いた。そういえばクリのよく寝ていたツボ巣の中に夫がなんだかわからない黒っぽい塊を見つけたことがあった。そのツボ巣はすぐに捨ててしまったが、いま考えるとそれがクリの血を吸ったダニだったという可能性もあるらしい。そう考えると、クリが死ぬ前に貧血状態だったのも、うなずけてしまう。もしそうなら可哀そうなことをしてしまったと思う。ほかの文鳥はきれいなピンク色のくちばしをしているから、クリのようなことはないらしいものの、やはり年寄りのメグは心配なので、水道に連れて行って水浴びをさせることになった。ほかの子たちはよく水浴びをしている。メグは最近、あまり水浴びをしていないので、強制的に洗っているというほうが正確かもしれないが、とにかくダニがついていたら落とさなければならないと思った。メグ自身はかなり元気だけど、年寄りに変わりはない。

 そしてメグのツボ巣内に敷いた白い紙にも夫が小さな虫を見つけたので、新しいツボ巣に換えた。

 ここ数日、虫は見かけなくなったそうだから、ダニ鳥マットが効き目を発揮しているのだろう。となると、やはりあれはダニだったのかもしれない。そして、夫はまた鳥かごを順番に洗い始めた。

2023年7月22日土曜日

(十四) クリちゃん、さよなら

 

 7月15日のことだ。クリは朝からぐったりした様子で鳥かごの床に横たわっていた。抱き上げてえさを食べさせてもあまり食べなかった。体も温かくない。このところ体が冷えてくちばしのピンク色も薄くなっていた。貧血症状のようだった。そして、床に水とえさを置いて床暖房を用意することにしたが、その途中で、クリはあやさんの手の中で真っ白い大きな糞を出して、そのまま息絶えた。9歳4か月の一生だった。この家で生まれ、ケガも病気もなく、見た目のきれいなクリーム文鳥だった。メグの子どもで、メグより先に天国へ行くとは思っていなかった。あとに残されたピヨは寂しそうにしていたが、2日後には、ときどきクリを呼ぶように鳴いていた。まだしばらくは、思い出したようにクリを呼んで鳴くかもしれない。それでも、きのうなどはえさを乗せたあやさんの手に恐る恐る近づいてきて、そっと乗ってえさを食べた。そして、クリを探しているようだった。文鳥は細やかな気持を持っているから心配になる。天国からは妻だったチビとココ、それから産んで育ててくれたトビとユウ姉妹が迎えにきたかもしれない。

 そして、きょう22日は9歳2か月で天国へ行った白文長のマイの命日である。文鳥は9歳以上生きられたら大往生といえるだろう。

 これで、あやさんちの文鳥は6羽になった。オスが3羽、メスが3羽。