2016年10月11日火曜日

27、文鳥パピの新しい相手

 父親のパピと若いオス文鳥のクリとの間を行き来していた桜文鳥のココだけど、ようやくクリのところに定着したようだ。
 パピは寂しそうだったものの、もうココを呼ばなくなったから、すっかりあきらめたらしい。
 そんなパピの鳥かごに、同じ桜文鳥のユウが2晩続けて泊まった。トビのほうは鳥かごにひとり残されたわけだけど、いつも一緒にいる2羽が別れて眠ることは珍しい。
 最初の朝は、布を外すとユウとトビが盛んに呼び合っていたものの、2日目には割合静かだったから、ユウはパピのところに落ち着く気になったのかもしれない。
 ところが3日目になると様相が変わった、パピの鳥かごにココが居座ってしまったのだ。ユウはいつまでも入れずにトビと飛び回っていた。そのうちに夫がパピのところからココを出したので、ココはクリのところに戻ったものの、結局、ユウは元通りにトビのいる自分の鳥かごに入り、パピはまたひとりぼっち。
「ココは欲張りだな」と夫がいい。あやさんはココを叱る。文鳥たちはよくほかの鳥かごに入ってえさを食べたりしているが、自分のものはなるべく減らさないでストックしておきたいようだ。ココはパピのところも自分用に押さえておきたかったのかもしれない。ココらしいといえばそうなのだけれど、せっかくユウがトビと離れてパピのところへ入ったというのに困ったものだ。
 次の日、みんなが鳥かごに戻ったとき、ユウはまたパピのところに入った。鳥かごに戻らずに遊んでいたのは、ひとりになりたくないトビ。それに若いオスのスーとミー。いつまでも遊んでいたものの、ミーは先日、鳥かごになかなか戻らなかったため翌日には放鳥してもらえなかったことを思い出したのか、そのうち自分で鳥かごに戻った。こんなときは大げさにミーをほめるものの、スーとトビはまだ逃げ回っていた。それでもやがて夫が鳥かごに戻したらしく、就寝時間には静かになった。
 そして朝を迎えて、あやさんがパピの鳥かごの布を外すと、パピだけがいた。
「あら、ユウちゃんは?」
 夫にきくと、あのままではトビが鳥かごに入らないので、パピの鳥かごを開けてユウを出したのだという。結局、元の木阿弥で、長く暮らした姉妹を離すのは難しそうだ。
 次の晩もユウはトビと一緒だった。あやさんは、やっぱりダメかとがっかりしていたけれど、その翌晩にはまたユウがパピと一緒で、朝、布を恥ずすと仲良くスカイカフェに乗っていた。このままユウがパピのところに居つけばいいと思っていたのに、今夜はまた、トビとユウが一緒だったから、果たしてこれからどうなることやら。

0 件のコメント:

コメントを投稿