2016年10月18日火曜日

28、クリーム文鳥ランの作戦

 白文鳥のメグとクリーム文鳥のランの夫婦は、最近ではすっかり仲良く暮らしているが、ランと一緒に生まれたシナモン文鳥のミーが、いまでもランに気があるようで、自分の鳥かごに戻らないでメグとランの鳥かごの上に乗ったりわきに止まったりして、ときどきいやがらせをしている。メグが怒って鳥かごの中から唸っていて、ミーのいやがらせは執拗だ。
 ミーは夕方になってもなかなか自分の鳥かごに戻らないから、次の日には放鳥してもらえなかったりもするけど、いっこうにランへのストーカー行為は治まらない。
 そんななか、またランがミーと一緒に鳥かごに入った。
「きょうはランがミーのところに入っているぞ」と夫がいうので、見るとランがミーの鳥かごのえさを食べていて、メグはまだ鳥かごに戻らずにいた。
「また、メグがトビに気を向けたのかしら」とあやさんが心配していると、夫が、
「そうか、わかった」といって、ミーの鳥かごから出たがっているランを出した。するとランはそのまま自分の鳥かごに行き、メグと一緒に入った。
「ケンカしたわけじゃないの?」
 不思議がるあやさんに夫がいう。
「ランは利口だな」
「どういうこと?」とあやさんにはよくわからない。夫の話では、ランがミーの鳥かごに入ったのは、いつまでも自分たちの鳥かごの周りでいやがらせをするミーを早く鳥かごに戻してしまうためで、それで自分がいったんミーのところに入ったというのだ。たしかにその後もメグとランは仲良くしているようだけど、それが本当なら、ランはなんと賢いのだろう。
 (写真はのぞき見をするミー)

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