2017年5月19日金曜日

(20)ランとメグの子

 先日の母の日に生まれたメグとランの子ども。夫が見たときには頭をあげて、黒っぽい瞳でこちらを見たという。すると白文鳥か桜文鳥かと、その日一日中、あやさんの心は踊った。
 その翌日のことだ。夫が鳥かごの掃除をするときに、ツボ巣をのぞいていった。
「あれ? ヒナが動いてないぞ」
「寝ているんじゃないの?」というと、
「そうかも」と、頼りない返事。とにかくまだ鳴き声を聞いてないから心配だ。
 少したってもヒナはそのままのようだった。
「きのうは、動いてこっちを見たのに」といいながら、夫がツボ巣を鳥かごから出す。前からツボ巣にそのままになっている幾つかの卵をどけて、。
「かわいそうに。つぶされちゃったんだな」といった。小さな茶色っぽい塊を取り出して、あやさんに渡す。。
「メグかランが、小さいから踏みつぶしちゃったようだな」
 ふたりは恐らくメグだろうと離したが、なんでも、生まれてから4日くらいは、こういうことがあるので安心できないらしい。
「そういえばピポがルミを産んだときも、1つヒナの死体があったな」と夫がいったけれど、フーの子も最初のうちはそうだった。せっかく固い殻を自力で破って出てきたというのに残念だけど、こうして失敗をしながら親鳥はヒナの育て方を学んでいくのだろう。ランとメグの卵がかえることがわかったから、今後に期待が持てそうだ。
 次の日、夫はメグたちのツボ巣を新しいものに変えた。そしてメグが気遣うようにランに優しく接する光景が見られた。

 ランは今朝、何も入ってないツボ巣にいた。これからまた、卵を産み始めるのかもしれない。やはりメスは大変だと思う。

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