2016年9月19日月曜日

24.文鳥の姉妹

 最初の姉妹は桜文鳥のナナとココだったが、2羽はフーとパピの子どもで、1日違いで生まれてきた。それから4年9か月、ナナが死んでしまうまでずっと同じ鳥かごで暮らしていた。ナナとココは見た目はそっくりだったものの性格は違って、ナナは姉らしく気配りがあった。ココは臆病で自分から手のひらのプールに入ることもできなかったくせに、やることは乱暴で大胆だった。2羽はつるんでいて、大きな顔で遊んでいた。ナナはずっと兄のマイのことが好きだったようだけれど、ココは誰でもいいようであった。
 いまいる姉妹はチーとピポの子で白文鳥のトビと桜文鳥のユウだけど、こちらも生まれてからもう4年8か月、ずっと2羽で暮らしている。
 夫によると、メス同士は同じ鳥かごでよいが、オスはそうはいかないらしい。そういえばナナとココもほとんどケンカをしなかったし、放鳥してもよく一緒に遊んでいた。ユウとトビも仲良く暮らしているようだけど、たまにすごい声で唸り合っていたりする。それもトビが怒ってユウを追いかけていることが多く、何か気に入らないことがあったらしい。この姉妹も性格がかなり違う。ユウはユーモアがあって最初から人懐こいが、トビは頑固で融通がきかない。おそらくユウがトビをからかったかしてトビが本気で怒っているのだろう。
 そんなことはココとナナにはなかったものの、たまにナナがココに怒っていた。けれどもこちらはナナの小言だけで終わっていて、ケンカになることはなかった。ナナの性格はフーに似て、ココはパピに似ているのかもしれない。そして、ユウは母親のピポに、トビはチーの系統のようだ。
 ところで、たしかにメス同士はずっと一緒に暮らしていけるようだけど、問題は離れてなかなかオスと一緒にならないことだ。
 もっともナナとココには当時、相手にできるオスがいなかった。それでもいまのクリとココのカップルを思えば、あとで生まれたメグを相手にすることもできたはず。けれどもナナもココもメグにはほとんど興味を示さなかった。それにメグが興味を示したのが姉の白文鳥のトビだったから、そのせいだった可能性もある。
 そしてトビはメグの子どもを産んでユウと仲良く子育てをして、やはり2羽が離れることはなかった。
 フーがいなくなってからは、たまにユウとトビがパピの鳥かごに入っているけど、パピは3羽で暮らすことは望まないらしい。鳥かごの中でよくユウを追い回しているものの、トビは離れようとはしない。長年暮らした姉妹が分かれるのは簡単ではなさそうだ。
   (写真はユウとトビ)

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