2017年2月7日火曜日

(6)シルバー文鳥のピヨ

 節分の日の2月3日、新しい住民がやってきた。この前からミーの伴侶を気にしていた夫がシルバー文鳥の里親募集を見つけて、譲ってもらったのだ。都内の待ち合わせ場所に車で迎えに行って、家に連れてきたのは夕方だった。ケースから鳥かごに移して名前を呼ぶ。名前は「ピヨ」にした。
 こわいのか、のぞくと鳥かごの奥のほうに逃げてしまう。それでもえさを食べ、青菜もついばんでいたようだから、ひとまず安心。
 10月の半ばに生まれたと聞いたので、誕生日を10月15日に決める。すると、いま3か月半ということで、まだぐぜってないから期待通りメスのようだ。あとはミーとの相性だけど、お互いの鳥かごが見える位置にあるから、長い間、見合っていればミーもランをあきらめてピヨに気を向けるだろう。
 翌日、ピヨは鳥かごの中を動き回ってスカイカフェのえさやボレーを食べた。そして水飲み容器に入って水浴びをしてブランコに乗った。たまに大きな声も出してけっこう活発だ。夕方、みんなに遅れて放鳥すると、イーゼルに止まった。それから見えなくなったものの、気がつくとメグたちの鳥かごの上にいた。だれも教えないから、まだどこに止まったらいいか、手探りのようだ。
 あとで夫が、
「ピヨは、まちがいなくメスだぞ」といったけれど、それはメグの鳥かごの上にいたピヨにミーがモーションをかけたからだという。
「それで、どうだった?」ときくと、
「ミーがピヨのそばでチョンチョンダンスをしたら、ピヨがブルルルって怒っていた。まるでランのようだった」ということで、ミーはあいかわらず嫌われている。それでもピポとチーだって、あんなにいがみ合っていたのに年頃になったらピポが優しくなったから、あまり心配していない。
 ところで、ピヨは手乗りになっていないから、鳥かごに戻すには工夫が要る。そのため放鳥は夕方にして、暗くなってから部屋の照明を消し、動けなくなったところを夫が捕まえている。捕まっても暴れないでおとなしく頭をなでられているようだから、パピのときのようなことはないだろうと思う。なにしろまだ幼いし、あのときのパピと違って、ちゃんと身軽に飛ぶ。

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