それから10日御の11月13日、朝からまたチビの様子がおかしかった。この前、具合が悪くなったときもそうだったと思うけれど、今朝もけっこう冷え込んだ。ところが、あやさんたちはチビがすっかり元気になったので、もう暖房は必要ないと考えて数日前から鳥かごから外していた。さらに悪いことに、昨日は朝からふたり揃っての遠出で、帰宅したのは6時半頃だった。明かりをつけるとみんな喜んで、元気に鳴いていたけれど、テレビからはまもなく気象情報のイントロの音楽が流れ、いっせいにさえずったあと鳥かごには布がかけられた。みんな1日中、鳥かごから出られなかったわけで、少し調子が狂ったかもしれない。チビにそのとき変った様子は見られなかったものの、実際にチビの具合がどうだったかはわからない。。
いずれにしてもチビが今朝はツボ巣から出てこない。あやさんが急いでチビを中から取り出すと、ふるえているようなザワザワした感じが伝わってくる。寒くて震えているのか苦しくておかしいのかわからないが、とにかく暖めなければと、手の中で温めながら必死で背中に温かい息を吹きかける。それを30分ほどすると。チビの体が落ち着いてきた。
そこで、手の中にえさを入れて嘴に近づける。けれどもえさは食べず。水をなめただけだった。あやさんは、そのまま暖房を付けたツボ巣に戻して様子をみることにした。
それが7時半頃で、チビはそのまま寝ていたようだ。それでも、あやさんはえさを食べさせなければと思い、9時頃にまたチビをツボ巣から出して手の中で温める。まだえさをほとんど食べないから心配だけど、さっきよりは落ち着いていて、かなり良くなってきたようなので少し安心する。また暖かいツボ巣に戻して寝かせる。
そして、正午頃、ツボ巣の下に落ちているチビを見つけた。えさか水が欲しくてツボ巣から出たものの、具合が悪いのでうまくえさ入れに飛び移れずに落ち、そのまま上がれないでいたのだろう。また手に乗せて温め、指に付けた水をなめさせると、ずいぶんなめた。やはり、のどが渇いていたらしい。そのあと少し食べて、小さなフンを出したら、声を出してクリを呼ぶ元気が出てきた。
とにかく、えさを食べるようになったから、あとは暖かくしていれば大丈夫だろう。
そして、4時頃、夫がいった。
「チビの鳥かごに大きなフンが落ちてる。チビはフン詰まりだったんだ」あやさんはホッとしたけれど、フン詰まりも卵詰まり同様に鳥にとっては命取りになるような危険なことらしい。チビの足は小さくて頼りない感じだから、ふんばる力が弱いはず。春にはよく卵を産んで3羽ものヒナを育てたと関心するばかりで、そのためひ弱な体がさらに弱くなってしまったように思う。クリと離して1羽で静かに暮らさせたい気もするけれど、それはチビの望まないことだろう。
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