「ココは、もう、クリと別れてパピ(シナモン文鳥・オス)のところに戻ったのかしら」
あやさんがそういうと、夫も頭を抱えているようだった。
「いや、昼間はクリとココが一緒に、よくトビ(白文鳥・メス)とユウ(桜文鳥・メス)の鳥かごに入っているよ。やっぱりピンクの鳥かごにしたのがまずかったかな。元の鳥かごに戻すしかないか…」
夫は決して安くない鳥かごを自分の小遣いで買ったのだから、そう簡単にピンクの鳥かごを無駄にしたくないはず。けれどもココとクリに歓迎されなければしょうがない。それから数日たってもココは夜になるとパピのところに入っていた。
このまま元のサヤに収まるのかと思っていたら、しばらくして夫がいった。
「クリの鳥かごとチーの鳥かごを交換しようと思うんだ」
チーなら新しいものをいやがらないから、多分ピンクの鳥かごでも大丈夫だろうと考えたらしい。そこで早速、止まり木やツボ巣を外して、鳥かごだけを交換した。
すると案の定、チーはピンクの鳥かごになっても文句はなさそうで、むしろ新しいので喜んでいるふうでもあった。
こうして、ピンクの鳥かごはチーのものになり、ココはといえば、また1日交代でクリの鳥かごでも寝るようになった。
それにしてもパピとクリが表立ってケンカをしないのは、ココが両者に気を遣っているからだろうか。ココちゃん、ホントにご苦労さん。
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