2016年2月4日木曜日

(十八)桜文鳥のココよ

 いま5歳7か月のわたしは、今年の夏至のころには6歳になるの。去年はいろいろなお別れがあって辛かったけど、いまはお父さんと一緒だから安心だわ。
 お母さんのフーを追うようにして、ずっと一緒に暮らしてきたお姉さんのナナは病気になって死んでしまったの。
 ナナは足のおできが大きくなって痛そうだったけど頑張っていて、ママの手の中で痛みが和らいだときなんか、、
「だいじょうぶよ」って、わたしにやさしくいっていたのに……。
 お父さんもひとりぼっちになって寂しそうだったから、一緒に暮らせるようになってよかったわ。いまではこの家で、わたしがメスの中で1番年上なの。お父さんのほうもオスの1番年長者なんだけど。
 本当は、となりの鳥かごに白文鳥のピポがいて、彼女がメスの1番年上のはずだったのに、去年11月に突然いなくなってしまったのよ。
 チーは、ひとりぼっちになってしまったから、やっぱりさびしそう。気の毒だけど、ピポは帰ってくるかもしれないから、チーはずっと待っていて、わたしやお父さんのように新しいパートナーを見つけるのは難しいかもね。だって、もしピポが帰ってきたら、ややこしいことになるでしょ。だから、パパとママが一生懸命に探しているみたい。この前、ピポを見た人がいるらしいっていって出かけて行ったけど、まだ見つからないようだわ。
 早く帰ってくればいいのに。
     (写真はメグとランの鳥かごをのぞく文鳥たち)

0 件のコメント:

コメントを投稿