2016年6月18日土曜日

9.クリの変化

 数日前から、クリーム文鳥のクリに変化が起きている。クリはまもなく2歳4か月になるから、人間の年齢でいえば20代の後半だろうか。一緒に生まれ育った妻のチビ(桜文鳥)が若くして亡くなってから半年になるが、クリは独りになってからは、ずっと寂しそうだった。ただ、チビが目の前で死んで行ったので、もう帰ってこないことはわかっているはず。その点、やはり妻がいなくなってしまったチーとは違う。
 それにクリは若いということもあって、近頃はだいぶ元気になってきた。そして、おもしろいことが起きている。
 放鳥時にココの鳥かごに入っているのを見かけるようになったのだ。ココの鳥かごといっても正確にはパピとココの鳥かごだけど、そこにココとクリがときどき一緒に入っている。そんなときパピはといえば、鳥かごに戻れないで、そこら辺でウロウロしている。
 ココはクリが入ってくるのを拒まない。それどころか満更でもないようす。ココはきょうが誕生日で6歳になるおばさんだけど、チビと同じ桜文鳥だから、クリが魅かれるのもうなずける。
 これまで、あやさんちでは桜文鳥はモテなかった。もちろんココの場合も気にかけてくれたのは父親のパピだけだった。そんなココがいまモテていて幸せそうだ。人生(鳥生)はわからないものだ。去年死んでしまった姉妹のナナにも、こんな思いをさせてやりたかったと思うけど、やさしいナナは、おそらくあの世で喜んでくれているだろう。
 やがてクリは自分の鳥かごに戻って行き、そして鳥かごにパピが入って、自然に元通りになるのだけれど、こんなことは初めてで不思議な感じがする。パピも、もう7歳4か月だし、ココは自分の娘だから、ほかのオスがココと仲良くしていても寛大なのだろう。もっとも内心はわからないけれど、見た目は平和で穏やかだ。

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